芸能事務所を一般的な企業と比較するのは間違っている。
しかしジャニーズは年商1000億規模の大企業でもある。
この規模は国内企業の0.02%しかない存在しない勝ち組だ。
今回のSMAP解散騒動で元マネージャーと事務所の間で「退職金と詫び状」でもめているらしいので、退職に絡めジャニーズのやりかたを企業としてみた場合どうなのかおせっかいにも考えてみた。
現在ジャニーズで幹部扱いなのはマッチと東山とタッキーというのはファンでなくとも周知である。
もちろんこの三人はそれぞれの時代でジャニーズを支えたタレントでもある。
しかしそれ以外にも事務所に貢献したグループは光GENJIや少年隊の他のメンバー、シブがき隊、キンキ、TOKIO、SMAP、嵐といる。
知らないだけで他にもまだいるかもしれない。
マッチは弱小だった事務所を支えたタレントで別格としても東山とタッキーの成果を超えているタレントは他にもいそうだ。
しかし他のメンバーの誰も幹部候補とは聞いたことがない。
4人目に木村拓哉の噂があるくらい。
当然企業でも実力があっても出世するタイプとしないタイプに別れていく。
しかし企業で大きな成果(利益)をあげた社員をヒラのまま放置する企業はまず存在しない。
そんなことをすればその企業に人材がいなくなるからだ。
経営に絡む絡まないとしてもそれなりの名誉職的なポジションは用意する。
たのきんトリオ、シブがき隊、光GENJI、少年隊(解散状態)、SMAPと時代を駆け抜けたアイドルグループがことごとくスキャンダラスな終焉を迎えている。
一方でキャンデーズ、ピンクレディと時代の寵児はファンは納得していないにしろ本人は納得し綺麗にて幕を引いている。
BOOWY、米米、イエモン、プリプリ、レベッカ、ユニコーンなどメジャーバンドだって音楽の方向性で解散が一般的でジャニーズグループ程もめて解散という事もない。
たまたまなのだろうか。
全て本人の意志のように報じられているが綺麗に解散していないのは、何か別の力が働いているのではないかとすら感じる。
確かに田原俊彦はビッグだ、独立だと世間を騒がせたために干されたのかもしれず自業自得だ。
これは田原俊彦の暴走だとしても、ジャニーズはここから人気が低下したタレントを処理する方法を学び、他のグループにも適用しているのではないか。
担当マネージャーがタレントにたきつければ本人が決断した事として誘導だって出来る。
会社でも同じだが業績を上げた社員が経営者として業績を上げられる資質があるかは分からないし、これまで芸能一筋のタレントが経営に口を挟むと事務所は成り立たなくなる。
あくまでタレントは商品であるべきだが功績が大きければ大きいほど引退後事務所への影響力は高くなるデメリットを併せ持つ。
そして利益を生まなくなると処置に困る。
商品なら生産をやめる、サービスなら中止すればいいがタレントは残る。
和田アキ子氏のように事務所の中と芸能界で幅を利かせるタレントも出てくる。
彼女のような存在が大量にいては事務所もたまらない。
NHK紅白だって出演回数39回で40回で大トリでもさせなきゃおさまらないタレントを落選させる根回しは大変だったろうし事務所もてんやわんやだったのではないだろうか。
繰り返すが先述のグループはどれもジャニーズに貢献度大だ。
実力でひとりジャニーズの重鎮になってしまうと我先にとその後に続く事だろう。
経営を学んだことがない、もしくは経験のない人材が経営層に口を出してくる可能性は芸能事務所はありえる。
その状況を作らないようにしているのがスキャンダラスな解散を生み出して事務所内の権勢を与えない、重鎮を作らない対応だと考えると効率のいいタレントの退職手段になっているのではないか。
男性ばかりのグループでいつまでも仲良く仕事をするのは難しくいつかは分裂は起こるだろうしあえて事務所は手を下さなくても自然に破綻までマネージしなければグループが解散する。
これが生き残るために培った手段なのかもしれない。
まるで原子力発電所で現役時代はウランとして活躍して歳を取ってくるとプルトニウムの放射性廃棄物になりいかに捨てるかに苦心されるわけだ。
そして解散させるプロセスが高速増殖炉のもんじゅに当たるのだろうか。
そしてもんじゅも解散も度々トラブルを起こす。
だから事務所への貢献度が尋常ではないSMAPの解散が不可抗力だったとしても事務所からすればマネージャーを怒らせてこうなる事も織り込み済みだったのではなかったか。
これまでの解散がもし事務所の企みでもなくたまたまなら経営の才能があるのではなく運がいいだけの事務所になる。
最後になんとかSMAPは5人で残ってほしいものだ。