「みなさんのおかげでした」が「みなさんのおかげです」の頃から通算して29年間の幕を下ろす。
そこで全録で10日前のみなさんのおかげでしたの放送を何年振りかに観た。
男気じゃんけんの最終回の放送だった。
小栗旬と綾小路剛が番宣なしでゲスト出演をしていた。
優勝は小川直也でホテル代と1つ3万円以上のお弁当11個で70万円以上を支払っていた。
最終回なので「ながら」ではなく真剣に観ていたのだがとんねるずの役割は終始ガヤなのだ。
ガヤをやっているだけ。
ガヤとは、アニメーションやバラエティ番組などでの「その他大勢」的な仕事のことであり、所謂「エキストラ」である。「にぎやかし」とも言われる。
出典 ウィキペディア
隣にいたカンニング竹山と同じ。
そしてMCはアナウンサーとおぎやはぎの矢作。
これで矢作やカンニング竹山の何倍、もしかしたら10倍の出演料をもらっている。
他のコーナーにしても昔からとんねるずはMCをやらない。
これがとんねるずのやり方だといえばそれまで。
MCとして記憶に残っているのはマイナーな番組を除き「ねるとん紅鯨団」あたりまで遡らないといけない気がする。
みなさんのおかげでも食わず嫌い、XXを買う、きたなシュラン、落とし穴コーナー全てアナウンサーや彼らの取り巻き芸人が進行をしてきた。
ただのガヤ役で冠がついて何年もゴールデンで番組続けていたのはこのコンビくらいではないだろうか。
たけしも最近健康番組とかアンビリーバボはあるがストーリーテラーになったり司会らしき事はやっている。
ガヤで長寿番組を続けてきたのは奇跡に近い。
しかし実際にはここ何年か視聴率が低迷したのでうまくいっているわけではない。
そして視聴率が10%を切るどころか5%台と何かの再放送でも流しておいた方が視聴率が取れそうなほど落ち込んでいた。
打ち切りを告げる回ですら5.9%と視聴者からも見放された感が強い。
芸人じゃなくて企業だったら給与が高くて成果の上がらない社員を抱えていたらさっさとリストラされている。
実際フジテレビはテレ東に視聴率競争で負ける程落ち込んでいるし社員のリストラまで敢行しなければいけなくなってしまった。
その責任の一端はとんねるずにもあるはずだ。
そして今年の3月を以て番組がようやく終了する。
しかしみなさんのおかげでしたはダメな番組だったかといえば先進的な一面も強く持っていた。
食わず嫌いだってゴールデンで初めて食事の場面を進行の中心に取り入れた番組構成を定着させている。
後のナイナイのゴチも帰れま10だって食わず嫌いが無ければ存在していない可能性が高い。
とんねるずの取り巻き芸人に高級時計などを買わせるコーナーだってそう。
後に有吉の番組で「坂上忍が家を買う」で引っ張るだけ引っ張ってバイキングという昼の帯番組のMCになったりみなさんのおかげでしたの後番組を乗っ取るまでになった。
それもこれもとんねるずの番組をパクったおかげだ。
石橋を泊めよう、落とし穴、トークダービーなどは良かれ悪かれ唯一無二の番組ではないかと思う。
みなさんのおかげで制作されたコーナーはたまに頭のおかしい企画もあるがオリジナリティが溢れている。
それがとんねるずの企画なのかスタッフに優秀なクリエイターがいたのかはわからないが他の番組に影響を与え続けてきたのは間違いない。
今時の言葉でインフルエンサープログラムとでもいうのだろうか。
実験的な制作出来たのはとんねるずが冠だから多少無茶なコーナーでも打ち切られないだろうといういい意味でスタッフに過信があったからかも知れない。
この際時間を下げてトコトン実験的なコーナーを試して、他の番組にフィードバックするアンテナ番組的なポジションで続ければよかった。
しかしエッジの効いた企画をしても石橋がやると言わなければ開始できなかったので現実には続けるのが難しかったと想像できる。
石田弘プロデューサーが現場にいた頃は上手く回っていたのだろう。
石橋の石田Pに対するリスペクトはダーイシとしてコントなどに度々登場していたのでよくわかる。
今後とんねるずが他の番組を持つ事は難しそうだ。
タイプは少し違うが爆笑問題も太田が暴走して相方の田中が嗜めるからギリギリでバランスが取れている。
木梨は石橋の暴走を放置する。
だから使いにくい。
新人の頃からの芸風なのでどうしようもない。
報道では二人とも芸能界に未練がなさそうなので余程のことがない限りみなさんのおかげでしたの最終回がとんねるずを観られる最後になる可能性が高い。
そして彼らはフジテレビからリストラされたわけでなくガヤというポジションで稼ぐだけ稼いで辞める訳なので円満退職なのかもしれない。
あの伝説の「8時だよ全員集合」の2倍近い29年間同じ番組を続けてきたのだからみなさんのおかげでしたは伝説のバラエティ番組であったことは間違いない。