番組の特集で二人の老後生活を比較した内容を報じていた。
1人は経済的に余裕があるが働いている方でもう1人は経済的に余裕がなく働いている方だった。
藤原邦一さん(61)
仕事でパリ・ミラノに15年駐在していた。
現在は千葉県の分譲マンションに夫婦二人で暮らす。
定年後に起業した。
プロデュース会社を経営。
慶応義塾大学を卒業後資生堂で36年間勤務した。
販売やマーケティングを担当し、ヨーロッパで広報の代表として活躍し退職。
その経験を活かしイベントなどのプロデュース業をしている。
今日はコシノジュンコ先生と打ち合わせをする。
コシノさん曰く藤原さんは定年とか似合わない人でサラリーマンぽくないらしい。
藤原さんの年金は月額35万円になる。
厚生労働省によると夫が40年間会社員で妻が専業主婦の場合は老齢基礎年金が夫6万4941円となり妻も6万4941円になる。
夫婦二人分と厚生年金9万1395円を足した平均の年金支給額は22万1277円となる。
藤原さんはこの平均よりも高く一般的に生活できる年金を貰えるのになぜ定年後も働く?
楽しいことが好き。
いろんな方に会うということが大好き。
それが仕事化している。
ライフイズエンターテイメントというところがある。
会社の収支、売り上げはいかが?
赤字。
いずれ黒字になる?
ということを信じている。
そして奥さんも応援している。
子育てや自宅のローンも終わり年金だけでも生活できる藤原さん。
人生を楽しむために働き続けている。
銀座セカンドライフの片桐社長は定年をされても働く人はまだまだ体も元気なので働きたいという強い思いがある人が多いという。
両方あるが生活のためという方もいる。
人と接して社会的にかかわりたいという両方がいる。
お金がある方は自分の可能性をチャレンジしてみたい。
一方でお金のために働かなければいけない方もいる。
早稲田大学を卒業して大手損保に就職した後にホームレスに転落したこともある川村貞夫さん(76)
家賃6万円のアパートに一人で住んでいる。
高齢になっても働いている理由は人生の半ばで失敗をして年金は定年までの満額ではないので年金だけでは生活が出来ない。
仕事を辞めると生活保護になってしまう。
年金の月額約11万5千円。
それでは苦しいのか?
生活保護の受給者は東京だったら13万円ぐらい。
東京23区の生活保護受給額は月13万円。
13万円以下で生活している年金受給者は全国で670万人いる。
川村さんは損保に就職したが40代で転職に失敗し非正規雇用を転々とした。
一度はホームレスまで転落したので厚生年金の額は少ない。
年金だけでは生活できないので週5日マンションの清掃業務で補っている。
清掃業務で月13~15万円、年金収入問わせて手取り25万円になる。
午後6時仕事を終えて夕食作り。
ほぼ毎日自炊をしている。
76歳の現在も働き続ける。
今何を思う?
経済的には働かざるを得ない。
しかし仕事と年金で生活しているので深刻には考えていない。
経済的に働く必要がない、だけど働いている人もいるがどう思う?
気分としては(その人と)同じように働いている。
経済的ではなく可能な限り社会に関わりたい。
生きがいになっているしずっと現役でいたい。
そして今幸い仕事がある。
社会とのかかわりの中でしか幸せは感じられない。
生きがいのために働く。
そのためには100年安心な年金制度が必要だ、とまとめていた。