突然だがこれは何のリストだろう?
イトーヨーカドー食品館新浦安店
ドン・キホーテ札幌店
アルティ丹波・サンウエキ
西友ザ・モール姫路店
西友ザ・モール周南店
西條商事・ショージエスタ店
OKストア志津店
丸栄(名古屋栄)
ブリスモール瓢箪山
日進ワールドデリカテッセン
イオンモール川口
アピタ田富店
ピアゴ飯田駅前店
イオン福重店
飯塚井筒屋
平和堂石山店
イズミヤ大東店
イオン上峰ショッピングセンター
イトーヨーカドー ザ・プライス川口店
出典都市商業研究所
今年度店を閉鎖する大型店舗一覧だ。
イオンや西友やヨーカドーなどが名を連ねる。
少し前にこの中にあるイオン上峰店の撤退がニュースになっていた。
佐賀にあるイオンだ。
都会に住んでいるのであればイオンの一つや二つ無くなったところで困らない。
しかし田舎であればあるほど深刻になる。
イオン上峰店付近の地図だが北東に住宅街があるのが分かる。
チェックしてみると地図上ではこの街にはイオンの他にゲオ、ライトオン、書店、食堂、パチンコ屋しかない。
イオンが撤収すると食料品を他の街に買いに行かないといけない。
若かったり車を利用している人は問題ない。
しかし車を持っておらず徒歩で毎日イオンで買い物をしていた人にとっては生活が激変する。
なぜこんな弱いものいじめをするのか。
もちろんイオンなどスーパー側にも言い分はある。
マイカル九州がオープンしたスーパーをマイカルの倒産のため再建支援で入り最終的に吸収している。
だから本来のイオンの戦略として建設した店舗ではない。
勢いがあった頃であればイケイケドンドンで潰れたスーパーを再建しながら店舗を増やした。
しかし人口減少や海外スーパーなどの参入で売上が横ばいになると企業は利益確保を優先する。
もう売上命!とはいかず効率よく稼がないといけない。
実は以前住んでいた街も当初はヤオハンが入る予定で建築が開始されて途中倒産してマイカルが権利を買った後にこれまた倒産して出来た建屋をイオンが新築を居抜きで手に入れた。
新築なのでもはや居抜きとは言わないか。
決まるまでも何年もかかっていた。
そして今や車で数分走れば大型イオンもダイエー系列も近所にあるのでそのうち閉店するのではないかと危惧している。
だからイオン上峰店閉店が他人事に思えない。
跡地を自治体が買い取り今後を考えるようだがイオンの利便性でこの街へ引っ越してきた人もいるだろう。
お子さんが小さいとか懐に余裕のある人は利便性の高い街へ引っ越してしまうかもしれない。
スーパー撤退による過疎化すなわちスーパー過疎が始まるかもしれない。
これは三養基郡上峰町だけの問題ではない。
大規模小売店舗法が廃止され大規模小売店舗立地法が制定されたので大規模店舗の建設が緩くなった。
居抜きの店舗や大店法によりやむを得ず建てた地域の店舗の老朽化に伴いより収益が上がる地域に戦略的再配置をしていると考えられる。
大規模小売店舗法は街の個人商店等を保護するために存在し米国がコストコなど自国資本の大規模店舗を作りたいがために日本に圧力をかけて緩い大規模小売店舗立地法に規制緩和された。
この規制緩和により個人商店が潰れ困る自営業の一方で街に大きなスーパーが出来て喜んでいた住民が月日が流れそのスーパーに見捨てられる事態になっている。
だから単純に客が一杯いるスーパーだからと安心できないしどの街でも起こりえる。
スーパー難民(買い物難民)は今に始まった状況ではないがこれから大型店舗の老朽化が進めば同じ敷地のリニューアルではなく他の街に移転してしまう可能性をはらんでいることを理解する必要がありそうだ。
そしてウォルマートは西友を売却して日本から撤退する。
人口減少のため日本の小売市場に魅力が無くなったようだ。
建屋も老朽化しているため引き受け企業がなければ西友がなくなることも考えられる。
ヨーカドーのように大型店舗の経営不振による閉鎖だけでなくイオンの戦略的再配置やウォルマートの市場縮小による日本撤退という企業の都合で近くの店舗が消える可能性もある。
足腰が弱って街に一つしかない近所のスーパーが潰れてしまったら。。
そうならないためにも一定の規模の街に住む必要がある。
生活圏内にヨーカドー、イオン、アピタなどと地場のスーパーが少なくとも複数ある街に住むのが対策ではないだろうか。