前回のSSDの失敗からUSBメモリのように自宅、入院時や旅行先で使用する外部記憶装置を物色して2.5インチのSSDを購入することにした。
理由としては出荷台数が多いだろうから製品のレビューも多く判断しやすいと考えた。
M.2 SSDに比べると物理サイズが大きくなるので容量もそれなりにないとキャンセルしてまで買い直す意味がない。
2018/9時点のSSDの価格帯
240Gb 6,500~8,000円
480Gb 9,000~20,000円
512Gb 11,000~20,000円
1Tb 2,0000円~40,000円
SSDも安くなったものだ。
ただ240Gbや256GbではUSBメモリでも1万円程度で購入でき価格差がない上に前回の容量と変わらない。
1Tbの2万円台がいいのかもしれないがそこまで持ち運ぶデータはない。
だからコスパがよさそうな480Gbを探した。
聞いたことがないメーカーの最安SSD購入は同じトラブルを繰り返しそうなので一応ブランドを選ぶことにする。
何年か前に停止している2.5インチSSDの記憶によるとインテル、CFD、サムソン、Crucial、Micron、プレクスター、OCZあたりをよく見たので老舗だ。
他にSANDISK、シリコンパワー、WD、Transcend、ADATAあたりのブランドがSSDも販売している。
SANDISK、シリコンパワーあたりはUSBメモリやSDカードの老舗だ。
WDはHDDの老舗だが半導体メーカーを買収したのかOEMだろうか。
Transcend、ADATA、キングストンあたりは十年一昔前にSDカードやSSDの安かろう悪かろうの代表メーカーだったがSSD製品の価格帯を見ると今やミドルレンジの大手メーカーになっている。
ハイエンドメーカーと価格差があり性能も悪くないので評判もいい。
過去に使ったことがあるCFDかADATAにするかで悩みADATAにした。
(タイミングなのか480Gbだけamazonは高かったのでNTTXで購入した。)
価格帯はほぼ同じだが最近はADATAはSU800というハイエンドモデルを製造しているからその技術をエントリーモデルのSU650に受け継いでいるかもしれないという期待からだ。
そして2.5インチ USBケースはどれでもよかったが最安の次に安い製品にした。
評価数600以上あり星4なので大丈夫だろう。
それに今回問題が起きてもデスクトップPCでSATA接続、裸族HDDケースがあるので切り分けが出来る。
相性だけは諦めないと仕方がないが切り分けをして故障している方をメーカーに連絡を取って返品すればいい。
まずはケースが届いたので開封をしていこう。
ケース本体、日本語の取扱説明書、USBケーブル、7mmHDD・SSD用の黒いスペーサーが入っていた。
ケース本体はプラスティックでとても安っぽいが軽いのはいい。
30~40g程しかなさそうだ。
開け方が難しい。
何も書いてない方の裏面を滑るように切り口がある方向に押すと軽くスライドする。
ほとんど力はいらないので軽めに角度を変えてスライドさせると前に引き出される。
あとはHDDやSSDを放り込んで少し硬くなるまで押し込んで蓋を閉じて下記のスライドロックをかければ完了だ。
次はSSDが届いた。
NTTXは少し大きめの箱を使うようだ。
ノートPCを買った時はメーカーの段ボールそのままだったが今回は外箱がある。
キラキラしているSSDのパッケージ。
ADATA SU650 480G 3D NANDと書かれている。
箱を開けると本体、スペーサー、英語の説明書が入っていた。
裏面はこんな感じ。
2.5インチ SATA 6Gb/S SSD SU650 ASU650SS-480GT とシリアルNoが書かれている。
台湾製らしい。
早速SSDをケースに放り込んでみる。
SATAコネクタが差し込まれた感覚がいまいちわかりにくいが蓋が閉まらないのであれば差し込まれていない。
USBメモリと比較するとやはり大きいが見た目よりかなり軽いのはいい。
薄いプラスティックで剛性がなさそうなので旅行でかばんの奥に入れるのは潰れそうなので危険かもしれない。
USB3.0で稼働すると青色のLEDが点灯する。
USB2.0のポートにつなぐと白のLEDで点灯するので分かりやすい。
今回も普段はQNAPのNASに接続するためFAT32でフォーマットする。
FAT32の難点は1ファイルの制限が4Gbになってしまうこと。
QNAPのexFATの有料ドライバーを買えばいいのだがもう少し入手しやすい方法を準備して欲しい。
WINDOWS10はFAT32フォーマットをサポートしていないのでI-O DATA ハードディスクフォーマッタを使用する。
それでは早速ベンチマークを流してみる。
前回のよく分からないメーカーのM.2 SSDに比べて遅い。
デスクトップにつないでも同じ結果だ。
このSSDは読み書き共に約500MB/sの速度が出るはずだがノートでもデスクトップでも300MB/s前後で張り付くのでどこかにボトルネックがあると考えられる。
仕様はSSD(6Gbps)、USB3.0ポートとケーブル(5Gbps)、ケース(5Gbps)なので問題ない。
PC側は前回のSSDで400MB/sを超えておりそのとき使ったUSBケーブルを使っても変わらないので残ったケースが速度低下の原因だろう。
何度読み書きしてもエラーすることはない。
主にHDDとの読み書きが中心なので300M/sも出てくれれば十分だ。
自宅のデータ保管をHDDからSSDに入れ替えたら3000円程度のケースに買い替えてもいいかもしれない。
Diskinfoで確認してみるとつなげたばかりで電源投入回数が6回あり2時間も使用しているので検品でもしていたのだろうか。
NASのQNAP TS128にも問題なく接続できた。
タブレットのD-01Jは問題なく認識した。
スマホは認識はしなかった。
USB-Cのスマホであれば認識するのかもしれない。
それでも旅行中スマホで撮った動画や写真の入ったSDカードをタブレットかPCに差し替えてこのSSDに保存してすればいくらでも撮れるのでそれほど手間はかからない。
10日以上使用して分かったことは
- 表面を触ってもわかりにくいが内部温度が58度まであがる
- USB3.0接続で大量データを書き込むと大幅に速度が落ち込む
ベンチマークを行うとシーケンシャルライトが10MB/sまで落ち込んでいることがある。
40Gほど連続して書き込むと30MB/sまで速度が低下していた。
その時にDiskinfoで温度を確認すると58度になっていた。
ケースに入っていることが理由かもしれないので裸族に載せてコピーしてみると51度で速度は50~60Mb/sになる。
USBの問題かとデスクトップのSATAに接続するとやはり同じくらいの速度しか出ず51~52度あたりを行ったり来たり。
(せっかくSATA接続したのでベンチマークで本来のSSDの速度を知りたかったがデスクトップのマザーボードが古くSATA2だったので300MB/sが理論上の限界だった)
大量書き込みをするとHDDより遅いUSBメモリ並みの速度のSSDとは。。。
TLC SSDの宿命とはいえひどい。
ネットで探してみると価格.comのADATA SU650 960Gbで同じような現象が報告されていた。
事前にもう少し調べておけばよかったと後悔する。
ADATAのTOOLBOXをインストールしてTRIMを試してみたが変化があるわけが無いしそんなレベルの遅さではない。
普通のベンチマークでは症状は現れないので他のレビューではいい製品だと勘違いしている。
自分の使い方ではUSBメモリ代わりなので一度ドバっと書き込んでしまえばあとは数GBを書いたり読んだりなのでなんとか使えないことも無いが例えば映像編集の作業用SSDや起動ドライブには使えない代物だ。
SATA接続で使うならファンを貼り付ければいいかもしれないがそんなSSDやHDDを見たことがない。
返品して2Tbの2.5インチHDDにしようかとも考えたがメーカーに仕様だといわれそうだし追加電源なしでHDDをタブレットでは認識できないだろうからこのまま使うことにした。
View Comments (2)
SSDの購入を検討していて、このSSDがベンチマークが悪くなくて安いので検討していたところなので大変参考になりました。ありがとうございました。
遅いのは温度ではなく、このSSDの特徴です。
中に高速な部分(SLC)が少しと、残りほとんどが低速な部分(3D TLC、にしても遅いですが…)が入っていて、データは高速部分に書き込まれていき、裏で低速部分に移していくようです。
なので高速部分が溢れてしまうと低速部分の速度になってしまいます。
https://www.adata.com/jp/feature/503
データ移動用やヘビーユースには全く向かないですが、家族のPC等の一般用途(ネット、メール、Officeに使用)でのアップグレードには良かったです。
最初のOSやアプリのインストールさえ終わってしまえば、普段使う分には高速領域からはみ出るほど書き込むことなんてなく、読み込みはどちらの領域も必要な速さはありますので。
そして何より2000円+程度。