白物家電延長保証の考察

今のマンションに引っ越して十数年経過し先日の霧ヶ峰を含めてエアコンが5回、洗濯機が2回故障した。

掃除機、冷蔵庫、電子レンジ、照明器具はこれまで故障せずテレビもサイズアップのための買い替えで故障はない。

とにかくエアコンの故障が多い、そして通年で故障されると困るのが洗濯機。

可動部が多いのと熱を扱うため仕方ない面もあるが経験上最近のエアコンは5~6年しかもたない。

昔エアコンなんて10年使えて当たり前だった。

最近の白物家電は買い替えのためある程度の経年で故障するように作っているという噂まである。

エアコンは一定のサイクルで買い替えた方が節電になるという意見もあるがAFP(通年エネルギー消費効率)が1や2上がった程度で節約できた電気代だけではエアコン購入の原資にならないことを以前記事にした。

レコーダー、テレビ、カメラやスマホ、VRのガジェットなど娯楽系家電は技術開発競争で新しい機能や性能アップや新しいライフスタイルの創意まで見込まれるので買い替えを前向きに検討しやすい。

一方で目的が一定不変の白物家電は10年でも15年でも稼働してくれた方が家計にやさしい。

最新機能を利用して便利な生活を送りたいと短いスパンで買い替える方もいるだろうが多くの方は購入時の性能を出来るだけ長命で活躍して欲しいと白物家電に望んでいる。

そこで考えるのが家電量販店などが有償・無償で付与する延長保証だ。

例えばエアコンを購入する場合に本体7万円で延長保証の5年と本体10万円で10年の延長保証がある場合は後者の方が長期間使える期待値が高い。

すると買い替えスパンが長くなり長い目で見れば家計にやさしいかもしれない。

また延長保証範囲が修理1回のみか、何度でも使えるか、経年による保証金額上限の変化の有無などで故障時の支払額が変わってくる。

そしてエアコンに限定すれば高い部品の冷媒系統はメーカー5年保証があるので例えば5年保証を有料で入る場合とメーカー保証1年のみで故障したら自腹のどちらがおトクかもケースバイケースになる。

家電量販店、家電量販店のオンラインショップ、ネット通販のいずれで購入するかによっても保証は異なる。

小売業者によっても保証内容が異なるので販売価格も重要ではあるが故障しやすい製品を購入する場合には価格だけではなくアフターサービスである保証も考慮すべきポイントになる。

家電量販店だとケーズデンキは10万円(税抜)以上のエアコンに10年間の無料保証が付与される。

この保証は何度修理しても本体価格100%までの上限で保証が受けられる。

比較するまでもなく10万円以上のエアコンを買うならケーズが家電量販店最良の保証だろう。(2018.11現在)

霧ヶ峰の故障で紹介したが昔はヤマダも10年だった。

一方ネット通販の場合独自で保証する余力がないため保証会社に費用を払い保証してもらうのが一般的だ。

ワランティテクノロジーSOMPOワランティなどは例えば低価格の製品で購入時に約1万円支払うとケーズデンキと同じ10年間、修理回数制限なし、本体価格100%の保証を受けられる条件のネット通販もある。

メリットは量販店のケーズでは組めない10万円を超えない製品に対しても10年の保証がつけられる。

しかし例えば本体価格4万円のエアコンを購入して10年の保証で故障した場合4万円の保証範囲でエアコンの修理費用をカバーしきれるかが微妙だ。

5年以上経過して熱交換器あたりが壊れると追加で2〜3万円の出費がかかる可能性がある。

本体価格の安さが足を引っ張り修理の保証額が足りない事態になる。

それに4万円に対して1万円の保証料はちと高すぎ。

保証会社が倒産されると保証が無くなる危険もある。

普段保証会社なんて気にしていないので製品が故障して連絡したら実は倒産して数年経っていたなんてことが起きるかもしれない。

実際にワランティマートという会社が倒産し前述のワランティテクノロジー(旧MARTEX)に事業譲渡はしたものの過去の保証については引き継いだものや切り捨てられたものもあったりと混乱していた。

ヤマトグループのクロネコにも延長保証がありブランドから継続性がありそうで安心感があるが最長5年なのが残念だ。

それに比べて家電量販店であればコジマ、ベスト、デオデオのように経営が傾いても他の家電量販店に買収されて経営を続けるケースが多いので保証が途中で無くなる可能性は低い。

ゆえに延長保証を考慮して税抜き10万円以上のエアコンを購入するならケーズデンキになってしまう。

10万円以下のエアコンと洗濯機はどの量販店でも5年保証までなのでビッグカメラ等の5年間・何度でも・上限が本体価格100%であればどこでも一緒。

本体価格とポイントを比較して安い店で買えばお得。

他に価格.comで安いネット通販を探しているとたまに見かける価格.comのマークの延長保証だ。

エアコンと冷蔵庫に最長8年の延長保証がつけられる。

ネット通販と価格.comの共同提供の延長保証サービスなので無名な保証会社よりは少し安心感がある。

保証内容はケーズデンキと同等だ。

期間は短いが本体価格が安いと保証費用も安いのがメリットになる。

例えば上記のように本体価格が4万円だと8年保証で4500円だった。

一般的な保証会社だと10年間で1万円前後なので半値になる。

バランスがよさそうな延長保証だ。

考えるのが面倒なら10万円以上のエアコンをケーズで買って設置してもらうか、手間がかかるがネット通販で購入し10年か8年の長期保証をつけ、通販経由の工事業者はピンハネのため高いのでくらしのマーケットあたりで高評価な業者に安く依頼するのが長い目で見たコスパがいい。

洗濯機は経年劣化の故障が多いためか5年保証が一般的でPREMOAなど限られたネット通販が7年保証を有償で展開しているのが最長。

洗濯機もメーカーによっては故障しやすいのもあるので可能なら長期保証があった方がいい。

エアコンの延長保証が複雑なので取り上げたが洗濯機、冷蔵庫、オーブンレンジ、炊飯器など家電の種類によっても保証条件が微妙に異なっている。

故障が生活に直撃する白物家電は本体価格だけではなく延長保証の内容にも目を向けどの製品のいくらの価格帯ならどの店舗の延長保証がいいかも含めた価格で決めた方がよさそうだ。


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