GPD Pocket2レビュー 旅行用ノートパソコンとしての実力は?

GPD Pocket2をPayPayキャンペーンで購入して旅行専用PCとする。

普通のレビューはいくらでもありそうなので実際にタイ旅行でつかってみた感想も踏まえて旅行用としてどうなのかレビューしたい。

開封も既にいくつもアップされていそうだが念のためやっておく。

黒箱で高級感を演出しているつもりだが塗料が安いのか積み上げてこすれて剥げていて微妙な感じだ。

下手をすりゃ中古?みたいなパッケージ

あっさりしたパッケージング。

なんだかポリエチレン袋もシワシワな感じがする。

取り出してみた。

本体に付属品のACアダプタだ。

電源入力はUSBタイプCだった。

2Aのモバイルバッテリーなら給電できそうだ。

レノボideapad 320Sに乗せてみた。

小さいのが一目瞭然。

ケータイと比べてもこのサイズ感だ。

昔使っていたモバイルギアのサイズと同じかと懐かしんで持ち出してきたがもっと小さかった。

メインで使っていたのは白黒だがサイズはカラーと同じなので思い出補正がかかりかなり小さいつもりでいたがPocket2はもっと小さい。

手元にはなくなってしまった東芝リブレットより大きいかなと調べたら更に小さかった。

リブレット 210mm×115mm×34mm

Pocket2  181mmx113mmx14mm

重さは実測517gだ。

パナや富士通が700g台の11インチノートを出しておりそちらでもいいが価格が数倍でシャレにならない。

セットアップして家ではカバンの中で放置なので持ち歩いてミスドやドトールなどで使ってみた。

リンゴマーク付けたらマックブック・マイクロといった外観なので下手なガジェットよりかっこいい。

詳しくない人なら裏にアップルマーク貼っておけばマックブックの小さいのといえば信じるだろう。

そして画面は綺麗だがグレアなので明るい場所だと反射がある。

昼間の窓際だと自分が映り込む。

文字を書いているなら影響ないが何か調べ物で画像を見ていると気になることがある。

Pocket2用のフィルターは種類が少ないが付けた方がよさそうだ。

キーボードの押し込み感は心地いい。

Thinkpadほどではないがideapadよりいい。

高いだけはある。

右側にある黒い■の光学タッチパッドの使い勝手はレビューサイトでも評価されているように思ったより使いやすい。

ただ左右のクリックは電源ボタンと同じ列の左側に時計マークのように配置されており固めで押しずらい。

光学タッチパッドそのものも押しボタンで短く押し込むと左クリック、長く押すと右クリックとなるのでこちらの方が使いやすい。

面倒な時には画面を直接タッチした方が早い。

個人的には小型ブルートゥースマウスを使うのでどちらもあまり関係がない。

ファン・オフのボタンがあるがCPUに負荷がかかるとかなり熱がこもるのでオンのままがよさそうだ。

ブラウザを使ったりブログ更新したりその素材を表計算や画像ソフトで作ったりGoogleMapをチェックしたりする程度ではファンは回らない。

バッテリーの持ち時間はスペックでは6~8時間。

実際は動画、ブラウザ、ブログ更新で5時間半以下。

最高パフォーマンスで負荷の高いゲームなどをやると4時間弱だ。

3000mAhのバッテリー積んだスマホのもちと同じくらいと考えればよさそう。

そして問題の変形配列キーボード。

正直打ちにくかった。

AやPあたりをよく打ち間違えるし日本語打つと多用する「。」がENTERキー下にあったり「ー」、「CapsLK」、「半角全角」も変な場所だし共有で使う「\」が見当たらない。

あとカナ→ひらがなのスイッチで困ったがマウスでIMEを直接操作で変更した。

数日使い慣れれば普通のキーボードの7割程度の速度で打てるのでタブレットの仮想キーボードよりは速い。

片手サイズのクラムシェル型のキーボード付きでWindowsが使えるのはすばらしい。

イラっとするのは電源を切ろうとするとやってくるWindowsアップデート。

昔みたいに自分で選べるように戻して欲しい。

これはPocket2ではなくマイクロソフトの問題だ。

旅行でよく使うホテル予約サイトは8インチタブレットやスマホ操作よりPCの方が使い勝手がいいので好きだ。

画面サイズが7インチでもそれは変わらない。

しかしGoogleMapで調べるのは8インチタブレットの方が画面が大きい分見やすい。

Windowsのよさはマウスと使った時のマルチタスクマルチウィンドウの使い勝手。

何か調べ物をしてそのコピペを別のウィンドウに貼り付けて使う操作はスマホやタブレットの比ではない。

画面の小ささをカバーするためにはホテルのHDMI付きのテレビにUSBType-CからHDMIの変換ケーブルで接続して使うのがいい。

ChromeCastを持っているなら無線で接続してChromeのキャスト機能でテレビの画面にクローンを映し出すことも可能だ。

遅延があるのでゲームは無理。

なお最初泊まったバンコクのホテルでは壁埋め込みだったのでHDMIにアクセスできず使えなかったので確実に大画面に出来るわけではない。

旅先のブログ更新なら加工ツールがあったりエディタへ気軽にコピペできたりするのでWindowsで慣れている人ならpocket2はいい。

電車などでゲームをやる場合はタブレットと比較しても膝の上で使えるPocket2に軍配が上がる。

でも機内であればタブレットスタンドで動画やゲームをやればいいのでアドバンテージではない。

ササっと短い文章をリアルタイムにメモるならスマホが便利だ。

Pocket2は外で活用よりホテルや喫茶店で翌日の旅程の調べ物をしたりブログを更新したりカメラやスマホの母艦にして撮影データの整理に使ったりが向いている。

詳しいスペックは他のサイトをチェックしていただきたいがUSB3.0、USB2.0、USB TypeCとマイクロSDのスロット、イヤホンジャックを備えているのでSSDなど周辺機器も接続できる。

スピーカーは筐体左側に一つで手持ちのiPadやd-01jと比べると音質はいまいち。

それでもレノボideapad 320sよりはいいし音量を一杯にしても割れない音質なのでホテルで動画視聴可能なレベル。

機内や車内で観るならイヤホンを使う。

機内で滅多にブルートゥースイヤホンで文句を言われることはないが無線は離着陸で使用禁止なので有線がいい。

USB TypeCから給電できるのもポイントだ。

前機種のGPD PocketだとPD2.0という規格の電源が必須だったがPocket2は普通のモバイルバッテリーでも給電できる。

内部バッテリーは6,800mAhなので10,000mAhのバッテリーをつなげばロス率40%(*)でも稼働時間が約2倍に延びるのでフライト6時間でも最初から最後まで余裕でPocket2が使える。

(*)バッテリー電圧から出力電圧の5Vへ昇圧のためDC-DC変換コンバーターを使う等の放電で約40%程度のロスが出る。

但し高負荷をかけ続けるようなゲームで遊ぶなら20,000mAhのモバイルバッテリーをもって行った方が安全だ。

(リチウムイオンバッテリーの機内持ち込みは一般的に165Whを2個までなので20,000mAの3.7Vや5Vなら問題ない。)

バッテリーのもちを考えた場合SSDやUSBメモリに保存してあっても動画はPocket2に移して視聴した方がいい。

そういえば明るい喫茶店で使って初めて気がついたのがキーボードに接着剤がベタッとついていた。

開封でもパッケージが古びていたしこれ返品商品じゃないのか九十九電機さん?

売らないつもりで5年保証つけたからいいけど下取りに出して新製品に買い替えていく人だったら切れてると思う。

話を戻そう。

これまでの旅行の経験と今回タブレットもレノボのノートも持たずスマホとPocket2だけで6泊のタイ旅行で使ってよかった点悪かった点をまとめた。

ポケットサイズ

自分の履いているズボンならポケットに入る。

510gあるので常時ポケットに入れていると重くて鬱陶しい。

それでも旅行をしていると保安検査手前や入国検査、出国審査、搭乗など両手を空けたいタイミングがありその時に手持ちのノートパソコンが邪魔になる。

普通のノートは手がふさがるので一旦バックパックに仕舞って保安検査のコンベアに入れるものを手前で準備してノートを取り出しまとめてコンベアの容器に入れる必要があるがPocket2なら一旦ポケットに放り込めば済む。

例えばトランジションで使うベトナムの空港の保安検査はベルトを外せ、靴を脱げと注文は多いのでパソコン抱えて準備するのはなお辛い。

Pocket2ならタブレットより小さいのでスマートに通過できる。

インターフェースが必要十分

このサイズにしてUSB3.0、USB2.0、USBType-C、マイクロSD、イヤホンジャックのインターフェースを揃えている。

マックブックでよく使われているアルミ製の直付けマルチポートハブを購入しようかと考えたが全部埋まるシチュエーションを思いつかないので買わなかった。

マイクロSDカードスロットがあるのでスマホで撮った写真や動画をSSDやUSBメモリなどに保管できるのはいい。

旅行用なら必要十分だ。

メイン機として使い、自宅では液晶ディスプレイとHDMIで接続してフルサイズのキーボードで利用するなら給電可能なマルチポートハブがあった方がいいが旅行用サブ端末なら特殊な使い方でもしない限り不要だ。

ちゃんとしたマルチポートハブは6~8千円するので追加で買うと価格が1万円近くアップしてしまう。

マイクロソフト オフィスが無料

機種依存ではなく10インチ以下のノートパソコンやタブレットではOffice Mobile for Windowsが無料で使用できる。

当初うまく起動しなかったので一旦アンインストールしてマイクロソフトストアからインストールしなおして使っている。

仕事では会社のライセンスでマイクロソフトオフィスを使っていたが個人的に保有しているのはWindows NT時代のものなので現在は使えない。

そこでOpen Officeをメインで使っておりEXCELモドキは問題がないがパワポは純正が使いたい時が多いのでOffice Mobileが使えるのはとても助かる。

画面が小さくて使えるかという疑問もあったが自分の作る表程度では気にならなかった。

8インチWindowsタブレットでも無料で使えるがCPUが遅くてRAMが足りないのでとても使えたものではなかったがm3と8GbのRAMでサクサク動作する。

ブログの表作成だけではなく旅程をEXCELで作りPDFで同行者のスマホに配信して情報共有にも活躍する。

旅行中にリアルタイムに旅程変更して配布もできるので便利だ。

メモ帳の旅程表では味気ない。

クラムシェルの即時性

座ってパカッと開いて直ぐ文字入力ができるのはいい。

スマホやタブレット&モバイルキーボードでも実現できるが別々に起動して使わないといけないのでスマートではない。

旅行にタブレットとスマホサイズからギミックでサッと開けるモバイルキーボードを持っていったが一度も使わなかった。

そしてクラムシェルでヒンジが無段階なのでサッと自分のポジションに合わせられるのでラウンジでも喫茶店でもすぐにパソコンとして使えるのがいい。

アルミCNC切削ボディの所有感

いくら小さくて使いやすくともプラスティックの筐体で安っぽかったり開くと玩具のようなキーボードでは人がいるところで使おうと思えないだろう。

マックブックを小型にしたアルミ切り出しボディなので中華製であっても空いた時間があればいつでも開きたくなる。

スマートウォッチ、スマホ、ノートパソコンは外観もある程度重要だ。

輝度が低い

明るい場所で動画を観ていて気がつくと輝度を最大にしている。

ノート、タブレット、スマホで見易さをチェックしたところスマホはOLEDなので視認性が高いのはわかるがiPadとファーウェイのタブレットも明るくて見やすい。

比較するとレノボのパソコンとPocket2は暗めだ。

ノートパソコンとしては普通の輝度のようだがこのサイズだと旅行で持ち歩く対抗馬はiPadだろうから比較対象もタブレットが正しい。

空港の明るい場所や喫茶店の日が差す席だと暗さが気になる。

バックライトを明るくすれば当然バッテリーの消費も早いので暗めの輝度で使用するよう慣れる必要がある。

電源の無い場所のパフォーマンス

折角のm3を使っているのにフルパワーで使うとあっという間にバッテリーが無くなるので長時間コンセントが使えないシチュエーションでは節約モードで使わざるを得ない。

前述のように自宅兼用で使うなら電源供給状態で使う状況もあるが旅行専用だと一番活躍する移動中中心だとGPD PocketのATOMとパフォーマンスに大差が無くなる。

旅行先のホテルや電源のあるラウンジなどではフルパワーで無駄ではないが前述の通りゲームが中心だと1kg前後でCPU能力に余裕があるノートPCの方がいい。

画面の映り込み

好みもあるかもしれないが顔に平行に画面の角度をつけると自分の顔が映り込む。

暗いシーン映画を観ると自分の顔を見続けることになる。

自分大好きナルシストなら問題ないがそうでないと気になる。

フィルターをつけた方がいいので最初からノングレアがいい。

その代わりバックライトの光量が少なくても色鮮やかなのでバッテリー節約という意味では仕方がないのかもしれない。

落下・衝撃が怖い

iPadやスマホも落としどころが悪ければ画面が割れるだろうしシステムボードが壊れる。

それでもシリコンケースをつけていれば助かることが多い。

スマホは落としたことがないがiPadはよく落とし何度も転がしている。

一度会社のトイレで脇に抱えて落として跳ねて便器に突っ込んでカランカランいわせたこともあるが普通に使えている。

(当たり所によっては簡単に成仏する可能性もあるので真似はしないでね)

何代か使用していたThinkpadは自動車と勘違いしているのか耐衝撃性に命を懸けてそうなので安心して持ち運べたがPocket2はメーカーが耐衝撃に対するコメントがないので落とすとあっさり壊れそう。

落としてはいけないと思うと雑な扱いになりやすい海外旅行ではパスポート並みの扱いでナーバスになる。

寝転がっての利用が無理

同じUMPCのOnemixなら360度開いてタブレットのように使えるがPocket2は180度までしか開かない。

ホテルで机と椅子があればいいが安いホテルだとベッドサイドで使用する。

マウスが使えないので直接タッチか光学タッチパッドになる。

Windowsはマウスを使ってなんぼのOSなので使えなきゃタブレットの方がよほど便利。

まとめ

デメリットもあるが旅行の手荷物の軽さは正義だ。

電源とあわせたって約600gなので追加で8インチタブレットも持っていっても1kg未満だ。

GPD Pocket2でセレロン積んだ廉価モデルも出る。

RAM4GBが気になるがゲームを考えていなければそちらの方が安くていい。

7インチ画面のWindowsを旅先で使いたい方はm3版、セレロン版にOnemix2あたりを候補にして検討してみるといい。

タブレットを持ち歩いて不満がない人は買わない方がいい。

主なメリットはマウスが使えるのと開いてパっとキーボードが使えることだ。

現地で動画編集が出来るほどのパワーは無いのでYoutuberには向いていない。

(実際にガジェット系の有名Youtuberで買っている人はいないみたい)

ちなみに先日帰ってきた第三回タイ旅行記は来年よりこちらで公開予定です。

タイ関連だけ別ブログに移行中なんだけど面倒で頓挫するかも。。


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