アマゾンプライムビデオにて「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」を配信していた。
太川陽介と蛭子能収と毎回変わるマドンナの3名で目的地を決めてローカルバスのみで4日間で目的地に辿り着く旅をする番組だ。
放送開始は2007年で年2~3本のペースでテレ東にて放送されている。
旅のルールはこの三つ
「3泊4日で指定の目的地にゴールすること。旅はすべてガチンコ。ルートだけでなく、撮影交渉も自分たちで行う」
「移動は原則として路線バスのみを使用。高速バス、タクシー、鉄道、飛行機、船、自転車、ヒッチハイクなど他の交通機関の利用は禁止」
「目的地へ向かうルートは自分たちで決める。情報収集でインターネットを利用することは禁止。紙の地図や時刻表、案内所や地元の人からの情報のみ使用OK」
Wiki引用
リアルタイムでは蛯子さんのブレイク番組として噂を聞いていたが観たことは無かったし当時は大して興味もなかった。
イメージしたのはサンドウィッチマンの帰れマンデーの元ネタになった番組のようなので綿密なロケハンして全てのサイコロの目でどの駅でも完璧なシミュレーションをし、ロケバスが気配を消して並走し、予め準備してあったドローンを遠くから飛ばしてタレントを撮るなどキッチリ準備をしておきながら行き当たりばったりの旅をしているように演出している番組だと思っていた。(あくまで帰れマンデーを観た個人的な感想でこの番組好きな人には申し訳ない。ただ演出として観てるならいいがそうじゃなければ特殊詐欺には注意した方がよさそう。)
しかし路線バス乗り継ぎ旅を1話観てこれは演出の少ない行き当たりばったりの旅だと感じた。
工事やトンネルしかなく通れない道があったらロケバスでその区間だけ通って徒歩で通った時間タイムロスを作ったり、行けなかった場所等はあくまで後撮りになっていたり、準備なんかしていたら蛭子さんにあたかも何も無かったような演技が出来るわけがない。
ゴールに辿り着けず2連敗は当たり前で完遂率が低いのもリアリティがある。
4日間でローカルバスのみを乗り継いで目的地(数百~千km)にたどり着く番組で4日目にギリギリ辿り着くか辿り着けないかという行程はシミュレーションしていそうだが帰れマンデー見っけ隊に比べてかなり大雑把でタレント任せな感じが強い。
テレ東の番組に綿密なロケハンするような予算はないだろうという局へのイメージも一層リアリティを醸し出している。
テレビの力でお店の営業開始前に入り込んで休憩させてもらえたり融通してもらっているのを隠さず編集していないのもいい。
テレビだから相手が忖度してくれるのは仕方がないというスタンスだろう。
テレ朝だと過去のニュースや番組のヤラセでよく叩かれたため拒否反応があるのかそのあたりを必死に隠す演出が逆に胡散臭い。
そして思っていたよりローカルバスを乗り継ぐ旅は過酷だった。
4日の間バスとバスのタイムラグがない限り観光もせず延々とローカルバスで移動する。
県境(蛭子さんは国境と呼んでいる)付近は路線バスが通っていないので多くの場合徒歩で県境越えをしなければならない。
宿泊も当日アポなしでホテルや安旅館などに蛯子さんが飛び込み交渉するというリスキーな旅だ。
余計な演出が無いというところでは例えば四国巡りの足摺岬で宿泊するはずだったがホテルの部分をバッサリカットしているので辺鄙すぎて宿泊施設見つからなくてロケバスでどこかのホテルに移動して朝戻ってきたんだろうなというのも分かりやすくて潔い。
ない場所には宿泊施設なんてないしタレントを野宿させられないだろう。
あと太川、蛯子コンビはもちろんマドンナ役の素の性格も見えてくるので面白い。
1話観てアマゾンに登録されていた全話一気に観てしまった。
このルールの旅してみたいと思った。
行き当たりばったりの旅は大好き。
バスを乗り継ぐのは鉄道で18切符で旅するより少し楽だと思っているが宿探しが難しい。
人気テレビ番組だったのでホテルや旅館もそれなりに優遇してくれ当日予約も忖度される。
個人でやったら当日見つからず宿なしになってしまい何度も野宿になりそうなので若くて野宿上等!じゃないと真似なんかできない。
ただ観光を目的としていない旅行というアイディアは面白いのでローカルバスではなく高速バスで出来ないかなと考えている今日この頃だ。
かれこれ丸2カ月旅行していないし秋まで企画すらないのでそろそろ何か考えたい。