イランと対峙している米軍にてスマホ禁止令が出たり、米軍海兵演習で自撮りをして写真から位置を特定され全滅したとかアップルが位置情報を収集していたニュースを目にした。
何かと目につく位置情報のニュース。
スマホの位置情報(GPS)はGoogleMap、天気予報、山登りやロードバイクのトラッカー、友達同士の位置情報を利用したコミュニケーションツールなど便利である一方で匿名の世界で簡単に身元バレにつながる。
例えばブログで
過去に「我が家の猫だよ~かわいいでしょ」という写真と、
最新に「おいしいパスタ!」という写真が、
アップされていたとする。
もしスマホで何の設定もしていないとこれだけで空き巣の垂涎の情報になってしまう。
スマホカメラの初期値は位置情報を写真に付与する設定になっている場合が多い。
だから「猫だよ~」という写真の位置情報で自宅が特定されて「パスタ!」の写真の位置情報が自宅と数百キロ離れていればすぐには戻ってこれないのを世界中に報告している。
リアルタイムで旅行に出かけている記事を一切載せていないとたかを括っていても実は写真からバレてしまう。
もちろん自宅が一軒家ではなくマンションであればどの部屋かまでは分からないが空き巣にブログ記事からヒトトナリを分析されて張り込まれたら部屋番号まで分かってしまうかもしれない。
あとは一人暮らしを特定できれば空き巣にとって完璧だろう。
これはブログに限らずSNSでも同じだ。
意識して位置情報をオン・オフして使っているなら問題ないが意識せずオンで使っていると思わぬ落とし穴に落ちるかもしれない。
だから写真を公共に晒す可能性がある人は位置情報をオフで利用するのは最低限のセキュリティだ。
iPhoneを使っていた5~6年前は位置情報がたれ流されるのが嫌だったのでGPSは常にオフでGoogleMapを使用する場合だけオンにしていた。
これはセキュリティもあるが当時容量が小さかったバッテリーを持たせるためでもあった。
最近は多くのアプリでGPSを活用しており便利な機能も多くあるので常に位置情報をオフにしているとなにかと不便だ。
QRコード決済では位置情報がないと決済できないアプリすらある。
そこでせめてブログやSNSに写真をアップする方はカメラの位置情報をオフにすることを推奨する。
アンドロイド端末だと通常はカメラの設定から位置情報をオフにできる。
iOSの場合は、
設定→プライバシー→位置情報サービスからカメラの位置情報を「なし」にする。
更にSNSアプリであるTwitterなどもOSの設定で位置情報をなしにして、アプリ側の設定でも念のために位置情報をオフにする。
これでとりあえずひと安心だ。
次にカメラ以外のアプリについて。
上記スナップショットの通りiOS端末はもちろんアンドロイド端末も位置情報をアプリに渡すかどうかを設定できる。
アンドロイドであればメーカのOSのいじり具合にもよるが一般的に、
設定→位置情報→アプリの権限
でアプリひとつずつ設定できる。
位置情報付与の設定は主に
- 常に
- アプリの起動中のみ
- なし
のいずれかになる。
「常に」であればアプリを起動していなくてもバックエンドでアプリが位置情報を収集しているかもしれない。
アプリへの位置情報の付与はそのアプリ運営会社をどの程度信頼できるかと便利さの天秤で決まる。
これが個人のセキュリティポリシーだ。
誰も信用したくないのであればGoogleMapを使用中のみ位置情報サービスを使えるようにして他はすべて「なし」でいいだろう。
自分の場合はグーグルサービスの便利さを捨てられないのでグーグルには位置情報を開示すると決めている。
しかし他のアプリについて銀行など信用が命の企業以外は位置情報をオフにしている。
信用度が微妙でもロードバイクのトラッカーやQCコード決済などはアプリをオンにしている間だけ位置情報をオンの設定にしてある。
これが私の位置情報に関するセキュリティポリシーであり、あくまで一例だ。
例えばグーグルマップでタイムラインを使用できる設定にすれば毎日の行動が勝手に記録される。
グーグルに常に監視されているようで恐ろしいと感じたら設定すべきではない。
自分の場合は過去の移動履歴を旅ブログを書く場合にも利用しているので必須のサービスになっている。
毎日記入している家計簿とセットにすればその日何をしていたかを半年前でも大抵のことが思い出せる。
万が一のレアなケースでは何かの冤罪の疑いがかかり警察から事情徴収を受けた場合に「X月Y日の行動を教えて」と言われても手帳に毎日行動を記入していないと潔白が難しいがこれを使っていれば訪れた店と時間で目撃者が得られアリバイが成立するかもしれない。
プロフィールや資産情報などの個人情報保護も大切だが位置情報のセキュリティに関しても一度見直してみるのも必要だろう。