手動式貸金庫のリスクから自動式へ変更した

銀行の貸金庫を利用している。

退職する少し前に契約した。

主な理由は旅行が多いので空き巣から貴金属、通帳、銀行印、キャッシュカード、クレジットカードを守るためだ。

最初はバンコクか札幌に半移住するから長い間家を空けるので貴重品をどこかに預けようといった理由だった気もするが今の理由は旅行で家を空けるため。

現在はコロナでマスクをしていても誰も不審がらないので通帳、銀行印、免許証もしくはパスポートの三点セットを盗まれると本人ではなくても口座からお金を引き落とされる可能性もある。

貴金属は盗まれたらまず帰ってこない。

通帳、銀行印、免許証を同じ場所に置く人は少ないだろうし旅行なら身分証明を持参するので簡単ではないだろうが奴らプロはどんな手で盗んで引き出すかなんて分かったものではない。

それにクレジットカードやキャッシュカードをまとめて旅行に持って行くのも逆にセキュリティ上危険だ。

持参するクレカは海外旅行保険の限度額がいい例えばゴールドカード1枚だけか万が一としてもう1枚ホテルの金庫に預ける2枚で十分だ。

残りのカードは家族が残っていれば自宅に置いておくのもありかもしれないが誰も居なければ貸金庫に入れて出かけると安心だ。

但しこれまで契約していた貸金庫は開けるためにある二つのモノを使って行員さんに依頼して金庫の中から持ってきてもらうタイプだった。

これが面倒だ。

契約していた銀行では貸金庫を窓口業務が担当していない。

貸金庫は奥にいる行員さんが対応する。

あのローン相談や投資相談などを担当している人たちだ。

だから番号札の順番待ちをせずに暇そうな行員さんを探して呼び止めないといけない。

コロナ禍の自粛期、緊急事態宣言下では暇なので気軽に頼めるが客で一杯なときに暇そうな行員さんを見つけるのはひと苦労だ。

それも1日2回も出し入れなんて気が引ける。

そんなに出し入れが必要かといえば通帳記帳や振り込みでカードを出してその日のうちに貸金庫へ戻すだけで2回利用する。

だから繁忙時期は貸金庫から通帳とカードを取り出して使った後に1日家に置いて翌日貸金庫に預けるといった本末転倒な使い方をしたこともある。

手動式貸金庫は忙しい銀行ほど使い勝手が悪い。

その代わりのメリットとして貸金庫にコストがかかっていないので利用料が安いかも知れない。

おそらく行員さんの工数は無視して計算しているのだろう。

契約していたのも27cm x 49cm x 6cmというその銀行で最小サイズで年額約1万円だった。

その後預金額割引により年額約8千円まで下がっていた。

ちなみに東京三菱UFJ銀行の最小サイズが16170円なので比較するとかなり安かった。

銀行にもよるし店舗にもよるのでそんな割引がない銀行の方が多いだろうか。

8千円ならアマゾンプライムと大差がないので負担が少なかった。

そしてこの度、満を持して自動式(セルフ式)の貸金庫に替えた。

検討していた金庫は最小サイズで年額は1万8千円する。

年額で1万円も上がるので物凄く悩んだのだが気軽に出し入れできる使い勝手には敵わない。

勘違いされるかもしれないが自動式だからと24時間365日いつでも出し入れできるわけではなく利用可能時間は銀行の営業日の9時~18時前後というパターンが多い。

夜は使えないし多くは土日に使えない。

行員さんが運んでくれるこれまでの貸金庫も土日は使えなかった。

一方で自動に限り銀行や銀行の中でも支店依存で土日対応をしている貸金庫もある。

今回検討していたのは運よく土日も利用できる支店だった。

月曜に旅行する前に貸金庫を利用しようとするとこれまでは金曜までに利用して戻さないといけなかったがこれからは日曜でも出し入れができる。

年額と利便性、安全性を天秤にかけて契約を変えた。

自動式貸金庫を詳しく説明するのはセキュリティ上よくないのでデフォルメすると立体駐車場と似たような仕組みになっている。

これまでの行員さんにお願いするパターンの半分以下の時間で出し入れができる。

今後はパスポートやあまり使わないクレジットカード類も常に貸金庫に入れて使う時に取り出すような使い方も出来そうだ。

それに手動式の貸金庫は前述のある二つのモノがあれば本人ではなくても取り出すことがさほど難しくない。

もちろん銀行になじみの行員さんばかりならば顔で本人確認になるのだが今やどこの銀行も入れ替わりが激しい。

契約していた銀行もご多分に漏れずヘタをすると半年で入れ替わっている。

これは社員を減らしたい企業が転勤を多くしてふるい落とすためによく使う手だ。

日本では簡単にレイオフができないから。

もちろん逆に幹部や経営者候補にも経験を積ませるためにも使われる。

以前は地方の銀行は地域密着で馴染みの顔が担当するのが当たり前だったが、銀行全体の経営が厳しくなり生き残りをかけて試行錯誤しているのだと思う。

だから貸金庫を契約した当時の行員さんはもはや誰も残っていない。

金庫を開ける時、免許証などで本人確認するわけではないしマスクをしていれば本人かなんて関係ない。

二つのモノを持ち込んで手慣れた感じで依頼すれば本人でなくても簡単に開けてくれる。

その銀行で使ったことがあれば手続きもわかる。

どんな場所でもマスク着用が許される社会状況なので被害を発見されて監視カメラでチェックしても犯人に辿り着けるか怪しい。

手動式貸金庫は空き巣に入られ、もし金庫を開ける二つのモノを盗まれてもそれが貸金庫用でその上どの銀行のモノか判らない、そして馴染みの行員さんが対応してくれて本人以外が開けようとすれば直ぐにわかるという2段階セキュリティが拠り所になっていた。

そのひとつが崩れてしまった。

一方で自動式は開けるのに必要なモノ一式を盗まれてもキャッシュカード同様に暗証番号が無いと開けることはできない。

自動式貸金庫は銀行によって暗証番号だけではなく静脈認証になっているところもあり何らかの本人確認が必要なプロセスになっている。

だから今回の手動式から自動式への変更は安全性も上がっている。

年間2万円近い費用なので躊躇してしまう方もいるかも知れないが盗まれてからでは遅い。

この先不景気が加速すればおのずと犯罪率も上昇する。

貴金属をそこそこ持っている方や海外旅行などで家を長期で空ける方は例えば退職を契機に検討してみるのもありだ。

脅迫ビジネス、保険ビジネスのようだが安心安全を得るために金がかかるのは仕方がない。

半沢直樹が間も無く放送されるので銀行関連ネタを持ってきたわけではなく、たまたまのタイミングだった。


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