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不要不急な通院減少の正常化から見えたモノ

しばらく最低限の通院をしていた。

コロナが落ち着いて持病の治療、高脂血症治療薬の副作用、大腸癌の予後検査、胆石の成長度合いの検査、健康診断で5つの病院やクリニックに通院をした。

そこで気がついたのは不可解な手続きの追加だ。

大腸カメラ検査ではこれまで検査1週間前に下剤を受付で受け取り当日検査する段取りだった。

それが下剤を受け取る為に医師の診察が必要になった。

一応下剤も処方だから診察が必要なのか?

(後で聞いたところ病院全てで変わったわけではなく総合病院ではこれまで通り看護師さんが渡してくれる。)

でも診察なんて建前でほんの10秒の「お元気ですか?」みたいな挨拶程度で終わり。

なぜこんな無意味なことをするのか当初わからなかった。

それから次は高脂血症薬の処方箋を出してくれたクリニックへ通院した。

突然慢性病の処方箋には3割負担の場合は680円の管理費が診察の都度必要になったと看護師さんから通達を受けた。

変更したことによってどちらも医療費アップにつながっている。

大腸カメラのクリニックはこれまで下剤を貰うタイミングでは医療費は発生せず、検査と診察にまとめて支払っていた。

それを分割して診察料を2回に増やしている。

高脂血症薬のクリニックもこれまで何もいわれず1ヶ月分処方してくれたが突然7日間以上の処方には管理費がかかると説明がある。

調べてみると最近の改訂ではなく4年くらい前の法改正らしい。

これは、あれだ、客単価じゃない、患者単価をあげるのが目的だ。

そういえばホームドクターもどのように医療ポイントを調整しているのかわからないが以前よりも診察料が微妙に高くなっている。

理由は高脂血症薬を処方してくれている薬剤師から教えてもらった。

コロナで患者が減り経営難でどこも厳しいらしい。

慢性病で管理費を取られるくらいなら60日や90日の処方箋を医師に依頼しても問題ないか?と相談したところそんな回答をもらった。

近くのクリニックが潰れないためにも長めに処方箋を貰わず短く定期的に通ってあげた方がいいですよと真顔でいわれる。

確かにコロナ禍で病院やクリニックに溢れていたお年寄りをまるで見かけなくなった。

今いるのは本当に苦しそうなお年寄りばかり。

彼らが不要不急の症状でせっせと病院に通っていた医療ポイントが日本中のクリニックを支えていたというわけだ。

彼らが支えていたというより1割負担なら保険組合や国が9割負担して病院を養っていたのか。

そんなおかしな状態がコロナ禍で病院に行かなくても困らない、もしくは現在の病気よりコロナにかかるリスクの方が怖いお年寄りが通院しなくなって本当に必要な人だけが通院するよう医療が正常化したので病院が経営難に陥った。

おかしな話だが日本の医療システムの土台が腐っていたのだろう。

だから簡素化していた手続きや検査で医療費が増えそうな項目を増やして今通っている患者からできるだけ多く医療費を集めるしか病院も生き残れない。

病院が経営難ということは裏を返せば公費の支出が減って行政は万々歳だろうがこの現象をなんと表現すればいいのだ。

今後クリニックに通うとこれまで以上に医療費を取られそう。

一方でこれまで通りの明瞭会計は総合病院だ。

各種検査を受けたり注射を打ってもらっても何も変わらない。

今後は紹介状なしで高い選定医療費支払ってでも総合病院で診てもらった方がトータルで安上がりがトレンドになってしまいそう。

真っ当な総合病院だと医療費のかさ増しが難しいので医療従事者のボーナスカットや賃下げなんてのもニュースになっている。

この際に姑息な値上げなどせず不振な病院やクリニックを統合などで整理した上で一律で医療費をアップしてしまった方が分かりやすい。

医療費値上げとセットにして不公平感をなくす為1割負担や医療費無料の人も全て3割負担にして保険料も程度の問題もあるだろうがもう少し公平感のある形に変えた方がいいのではないだろうか?

自分の場合は無収入なので保険料が上がるだろうがそれはそれで納得感のある形に改正するなら諦めがつく。

国の医療支出は減らすべきという話題を挙げると必ずGDPvs医療費の比率が低い国なんだから逆にもっと医療費を増やすべきと反論する医師会擁護的な医療ジャーナリストが出てくるが日本の問題はそこではなく保険収入不足による公費(税金)持ち出しだ。

2016年度で16兆円の持ち出しで税収の約3割をも負担しているので無理を超えて日本の医療システムはとっくに破綻している。

この出費が無くなるだけで日本の財政は格段に安定する。

日本国債の格付も一気にAA迄に戻りそう。

今後75歳になった人から2割に戻す検討をしているニュースもあるが遅すぎる。

全員平等に一律3割負担でいいだろう。

赤字が続くなら次のステップは一律4割負担、5割負担まであげる。

命に関わる医療費は3割のままでそれ以外は5割負担なんてのもありだ。

それが嫌なら無駄な医療支出を削るしかない。

弱者切り捨てみたいだが無い袖を振り続けてきたツケが今の国の赤字経営につながっている。

もちろん現状の病院数を維持するために患者単価が上がり支出も維持して公費が元の木阿弥にならないよう統合とともに医療システムも改訂しないといけない。

自分自身はこれから年老いて医療機関にかかる数が増えるのでもちろん医療費はとにかく安い方がいいし病院の数もいくらでも多い方が助かる。

でもその前にこのままだとコロナ禍による不況と赤字を生み出している医療費などで財政が潰れてしまう気がする。

保険料負担割合アップやら公費削減は結果として患者数減少や病院減少につながるので最大の反対勢力は国民ではなく自民党と強力につながっている医師会だろう。

だからこの手の話題は蓋をして破綻するまで放置される。

何とか自分の寿命まで日本の財政がもてばいいが、若い人は今後少なかれ影響があるので投票に行って若い年代の投票率を上げて高齢者至上からバランスのいい政治に変えられるよう真剣に考えた方がいい。

Categories: 健康
おーら:

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    • コメントありがとうございます。
      個人的には現在の生活保護制度は反対なので制度そのものを変えて欲しいと考えてます。