航空会社のピーチが2021年2月の1カ月間2万円~の乗り放題の定額サービスを検討していると12/24に発表した。
そして次の日曜日にTBSのがっちりマンデーでマルチハビテーション(多拠点生活)サービスとしてADDressを紹介していた。
ADDressは主に廃墟になっているような古民家をオーナーがリフォームして住めるような家財道具を置いて全国の拠点100箇所以上を何処でも何日でも月額4万円で宿泊できるサービスを提供している。
4万円に水道、光熱費、WiFiも含まれている。
同じ拠点の連続利用は7日まで。
ミニマリストでネットで収入源を得られる人ならこのサービスで国内を転々とすることもできる。
番組内ではゲストのネプチューン原田泰造さんと司会の加藤さんがこのサービスを利用する人達を見て桜前線に合わせて住処を北上するみたいな生活をしていたのは大橋巨泉さんしか知らないと感想を述べていた。
そして2月ピーチ定額とマルチハビテーションを組み合わせれば1カ月間限定ではあるが国内どこへでも縦横無尽に6万円で旅行できるのではないか?
と調査をした。
ADDressは申し込みをして本人確認、オンライン入会審査で利用できる。
ピーチの2月定額チケットは、
先着30席までは座席のみの利用で税込み1万9800円、荷物が一つ預けられるプランは2万9800円となる。31席目以降はそれぞれ1万円の料金が上乗せされる。
引用 時事通信
荷物を預けず先着30席まで乗り放題はライトプラン19,800円だ。
一方荷物が預けられるスタンダードプランは29,800円になっている。
自分のように海外旅行も含めてリュック1つで出かけられる人なら2万円のプランでよさそう。
ただ先着30席では乗りたい便に乗れない可能性が高い。
そこで追加1万円で便180席の枠まで乗り放題となる。
先着30席ってどの程度のペースで予約が埋まってしまうのだろう?
でも今はコロナ禍だしそれほど空の移動を利用する人もいない?
いやピーチもかなり減便しているので案外利用率は高いか?
180席利用できる人が先着30席も予約したら19800円のプランの人は使えないの?
それとも+1万円の人は先に150席分から予約を埋めていき最後に先着30席を利用するシステムだろうか?
まだサービスに不明瞭なところが多く1万円余計に払って安全を買うことになりそうなので結局19,800円乗り放題なんて客集めの広告だろう。
上手く考えたものだ。(褒めている)
さすがに1便で180席の枠があれば予約が取れないケースはまず無いのではないだろうか。
2020/12現在のピーチの国内便は16カ所の空港で就航している。
出典 ピーチ
これだけあれば十分な拠点数だ。
我が中部空港にも最近就航してくれたのはマジ嬉しい😃
もちろん全ての空港を直でつないでいるわけではないので例えば名古屋から東京へ行こうとすると札幌、那覇、石垣島のいずれかを経由しないといけない。
それでもうまく空港をつないだ計画を立てれば1カ月で国内16箇所全て巡ることだって夢ではない。
ピーチの運賃は片道3,500円~約8千円なので通常でも激安だが17便で1便平均5千円として8.5万円が29,800円で利用することが出来ることになる。
青春18きっぷの航空版だ。
1ヶ月間何回飛行機に乗っても同じ値段というのが旅好きはワクワクするぞ。
もしピーチの定額チケットが入手できたとして次にADDressで実際に宿泊できるだろうか?
だがそれは入会して実際に予約してみないと何ともいえない。
家の紹介からピーチ就航の空港がある県に宿泊施設があるかチェックすると、
札幌、新潟、東京(関東多数)、大阪(関西多数)、大分、宮崎、福岡
7空港に関しては県内(札幌は市内)にあるようだ。
空港16箇所全て回るためには別途お金を払ってホテルに泊まるか宿泊施設がある県まで陸路で移動することになる。
但し沖縄には陸続きの宿泊施設がないので県内観光するためにはホテル宿泊が前提だろう。
それにADDressの宿泊施設が予約できるかはタイミング次第だ。
古民家をリフォームして宿泊施設にしていることから空港からびっくりするほど遠い田舎の可能性もある。
下手をすればタクシーやレンタカーが必要になるかもしれない。
それでも全国を航空便で安く回れるというロマンはある。
注意しないといけないのはADDressの契約が最低3カ月なので2月からスタートすると3月と4月も利用するのが前提だ。
だから2~4月の間は主に多拠点生活をすると決めて計画を立てる必要がある。
これが最大のネックだった。
自分の場合は1ヶ月間ならまだしも2〜4月の寒い3ヶ月間も国内をさまようなんてありえない🤧
コロナさえ無ければこんな時期に旅行するのは常夏の海外だ。
それにADDressに3カ月分税込み132,000円も支払えるならGOTOトラベルが復活すれば1カ月程度のホテル暮らしもできる。
関東圏、関西圏を避ければ余裕だろう。
更にADDressには最大14日の予約しかできないルールがあるので2週間以上先を決めることもできない。
夢から現実に引き戻されてしまった感はあるが一応手順としては
1)ピーチの定額チケット入手
2)ADDressの契約
3)まわりたい仮ルートを2週間分プラン
4)ADDressで予約できる施設をチェックしながら予約しつつピーチの予約も進める
5)取れない宿泊施設や経路によってルート変更をする
6)陸路、海路の手配やADDress対象外地域や満室時のホテル手配
7)宿泊消化をしながら適時4~6番を行い残り2週間の予定を埋めていく
となる。
やってみたい人は条件も考慮しつつ自己責任で試して頂きたい。
それに2月時点で医療崩壊不安がおさまっているか予想し難いので1月の発売と同時にピーチ定額チケットを入手するのはいささか性急だ。
逆に様子を見て2月直前では定額チケットの入手が困難だろう。
どちらにしろADDressの契約が最低3カ月単位なので6万円で国内縦横無尽旅行は絵に描いた餅だった。
それでも航空会社の定額サービスと多拠点生活サービスはノマドでコワーキングスペースを転々としている人やリタイア組の移転生活に憧れている人々に一石を投じる素晴らしいアイデアだ。
ピーチなどLCCが定額チケットを年中通して発売すれば例えば年の半分は国内を転々と旅行して残り半分は海外に長期滞在するといった楽しそうなプランが立てられそう。
我が家は規約で禁止されているので無理だが交通の便がいい一軒家住まいの方ならこのサービスを利用して流浪の旅をしている間に自宅を民泊で貸し出して費用を少しでも回収できればかなりお安く国内の好きなところに住める。
この手のサービスの多様性や選択肢が広がれば生活が楽しくなりそう。
今後に期待大だ。