第44回世界の貨幣まつりが名古屋駅近くのウィンクあいちで開催されていた。
日程は2021/1/23〜25の3日間だ。
前回出かけた名古屋コインショーと何が違うのかといえば協賛、後援あたりだろうが主催は同じなのでイマイチよくわからない。
しかしコインショーが第2回でこちらが44回目なので歴史は圧倒的に貨幣まつりだ。
前回は初アンティーク金貨として英領インドモハール金貨を購入した。
今回狙うはアメリカ20ドル金貨だ。
記念コインや近代コインではなくアンティークだ。
インド金貨はこれからのインドの成長期待買いで、アメリカ金貨は同国でバイデン大統領が後先考えず札を刷りまくり国債金利アップも追いつかないドル安インフレ期待で買うw
それと20ドル金貨は流通量が多くて取引人数も多いのもポイントだ。
レアリティのないレギュラータイプで20万枚以上存在して真ん中あたりのグレードでも金地金以上のプレミアがある。
株に喩えると出来高が多い大型株となる。
前回金貨を買ってから眺めてニヤニヤするコレクションが趣味になるかと思ったけれど投資以上の愛着は湧いていない。
所有欲はあるがそれはインゴットと同程度だ。
だから今回もあくまで投資目的の購入だ。
アメリカ20ドルコインといっても年代、レアリティ、グレードによって千差万別の世界だ。
流通量が多かった年代相応の経年劣化であれば20万円台前半が相場になりレアリティやグレードによって上は千万や億のコインもある。
20ドル金貨は図柄で自由の女神の頭部のみのリバティヘッドと自由の女神の全身を描いた女神立像がある。
どちらもダブルイーグルとも呼ばれる。
どちらが高いというわけでもなく発行年度が古ければ高いわけでもなく一般的に年代別でタマ数が少なくグレードの高いものに値がつきやすい傾向がある。
貨幣まつりの目録をチェックすると5〜6枚販売される。
価格は高いのが135万円のレア物で安いのは20万円台の一般流通モノだった。
実はレアなコインを狙っている。
1857年に沈没したセントラル・アメリカ号から1世紀以上後の1988年に引き上げられた金貨でレアリティが高いのでいい意味で一般のモノより価格変動が大きい。
それが無理ならグレードの高い30万円後半を入手したい。
ちなみにグレード(グレーディング)とは例えば中古スマホの状態の未使用、S、A、B、C、ジャンクみたいなコインの見た目の新しさや美しさで数字が大きい方が未使用に近く高い。
あとは碌すっぽ調べもせずに大金を抱えてウインクあいちに開催日初日の10時過ぎに乗り込んだ。
毎度のイベント看板が一階でお出迎えで会場は6階だった。
そして会場受付では5〜7名で対応しており検温、消毒、連絡先の記入をしてようやく入場できる。
前回と同じ。
中に入ると相変わらずコレクターの熱気がすごい。
店員も客も多い。
名古屋の街を歩いても非常事態宣言で閑散としているのにどっから湧いてくるんだ?
まあ自分もそのひとりだけど。
相変らず一部の若いコレクターは視野狭窄を起こしてショーケースを覗いていると事もなげに横から顔を突っ込んでくる。
コレクターの3密まじ恐怖。
客の大半は国内コイン狙いでショーケースに並んでいるコインも客層に比例して国内貨幣が7か8割に海外コイン2〜3割といった感じなのは前回と変わらない。
日本経済と共に沈んでいく可能性と需要が主に日本人に限られる国内貨幣には投資として興味が持てない。
それに国内貨幣は深くて難しそう。
ただ損を覚悟の金持ち道楽なら旧1円金貨や小判やら寛永通宝の方が時代背景に想いを馳せてコレクションすると楽しそうだ。
今回パンフレットすらチェックしていなかったので目当ての金貨を販売しているショップを見つけるのに少し手間取った。
まずはお目当ての沈没船からサルベージされたと言われるSSCAリバティヘッドから。
(現地撮影禁止なので撮っておらずネットから拾ってきた写真)
グレードはMS64で価格は135万円だ。
グレードの数字が大きい程価格も高くなる。
スリーブのラベルが金色なのが特別感があるな。
1分程度外観を眺めて購入を保留した。
目利きはゼロのど素人だが他のMS64の綺麗さと比較してグレードと実物の美しさが一致しない気がする。
でもレアリティは高いので欲しい。
次に価格表示されていなかったが20万円台の価値があるダブルイーグルを2枚眺めた。
外観は思っていたより綺麗でNGCやPCGSの鑑定受けたスリーブ入りに関わらず何故かグレードの数字が見当たらない。
いい状態に見えたけどグレードが不明なので値上がり期待が小さいのでスルーだ。
そしてMS65のリバティヘッドとMS65の女神立像をチェックした。
両者38万円だった。
取り出して貰って並べて比較してリバティヘッドの方が表面が綺麗にみえる。
(何度も言うが目利きはゼロ)
そして2択で悩んだのはSSCAとMS65のリバティヘッドだ。
悩んだら相場だ。
絵柄が気に入って集める生粋なコレクターではない。
大切なのは安く買えて高く売れるかだ。
買った時点で既に手数料などのビハインドが大きいときつい。
スマホでMS64のSSCAリバティヘッドの相場を調べる。
海外のオークションで同じグレードはなかったがひとつ下のMS63が80万円と96万円で、
ひとつ上のMS65が165万円でオークションにかかっていた。
ただMS65の写真は素人目でみても品質がいいとは言えず鑑定士が風邪でも引いて適当にレーティングしたのではないかと言えるシロモノで参考にならない。
それでもMS63で80-96万円を基準にすればMS64で135万円なら悪くない値付けだと思う。
これだけの価格なので仕入れ値と売値のスプレッドがそれなりにありそうだが。
次にMS65で38万円のリバティヘッドだ。
年代は1904なので同年とリバティヘッドでオークションを絞る。
とにかくこのコインは流通量が多い。
- MS65+55万円
- MS65 56万円
- MS65 55万円
- MS65 44万円
- MS65 44万円
- MS64+41万円
- MS64+34万円
- MS64 34万円
- MS64 31万円
- MS64 30万円
- MS63 32万円
- MS63 26万円
- MS62 23万円
- MS62 22万円
2021/1/23 eBay.com調べ
一目調べてもこれだけ販売されていた。
少し前でも国内ショップでMS64が20万円後半で買えたはずだけど米国株価上昇と共に相場が急激に騰がってる?
現在急激なドル高だけど当時の方がドルは高かった。
MS65の最安なんか44万円じゃないか。
前回コインショーでモハール金貨を買った時に他の色々なコインの相場を調べたら大抵オークションより日本のショップ価格の方が割高だった。
2020年のコロナ禍は海外の買付が難しいので誰でも利用できる海外オークションで買って手数料乗せてショップ販売しているんじゃ無いかと疑っていた。
それが逆転している。
日米のコイン相場変動の時差なのか、それともリバティヘッドが一時的に高値をつけているのかどうなんだろう。
ついでに女神立像の相場を調べるとMS65で35万円前後なのでリバティヘッドの上位グレードだけが上昇している可能性がある。
一過性なのかもしれないがお買い得コインと判断してSSCAをやめてMS65のリバティヘッド1904を買った。
20ドル金貨以外に他は何もチェックせずに帰ったのでウィンク愛知の滞在時間は20分弱だった。
前回のインド金貨と違い買値で売れそうな相場でスプレッドは無いに等しいと考えて今回は家計簿に損失分反映はしない。
短時間で納得できるいい投資ができた(^ム^)
素人目でMS66かその上のグレードでもいいんじゃないと言うクオリティだったが家に帰ってよくよくチェックすると裏面の端に落としてぶつけたようなキズがあった。
おそらくこの傷でグレードを落としているようで表面全体は他のMS65に比べてかなり綺麗だという見立ては間違っていなかったと確信した。
逆にショップで傷をチェックできなかったのには反省している。
次購入前にルーペを準備しておこう。
また次のコインショーや貨幣祭りが楽しみだ。
次は15年後にはGDPで日本を追い抜くと予想されているインドネシアの金貨かな。
インドネシアといってもオランダ領東インド時代のVOCコインと呼ばれるモノ。
でもVOCはインドのモハール金貨の時も書いたけど占領時の金貨欲しがる富裕層インドネシア人の需要があるか微妙だ。
保険でオランダの女王様や王女様の肖像が入った金貨ならオランダ人の購入もありそうでいいけど見当たらない。
それ以前に金貨は無くて銀貨や銅貨が中心だったのかオランダの金貨をそのまま流通させたとか。
それ以外だとまだ安いトルコ金貨か少し騰がってるブラジル金貨あたりかなぁ。
中国パンダ金貨購入は…無いなw
あとオークションに手を出すとか、未鑑定品を安く仕入れて鑑定に出して価値を上げるとか…コイン沼にハマりそうなので初心者レベルでおとなしくしておこう。