旅行にたまに同行してくれる元同僚でひと回り上のツレが敬老パス(シルバーパス)を持っている。
昔ビール工場見学の時に敬老パスでどこでもいけると自慢げに使っていた。
対象年齢に達していない人や対象都市在住以外の人は羨ましそうに自腹で移動するしかない。
最近はどこの都市も財政が厳しいのか自己負担が増えて特典が改悪している敬老パスが増えている。
コロナで給付金などをばらまいて財政が一層厳しくなっただろうから更に条件が改悪していきそうだ。
それでもあるかないかでその街の住みやすさにも影響する。
どの都市の敬老パスの特典がいいんだろう?
ただ調べようにも1718もある市町村をしらみ潰しに確認していくのは気が遠くなる。
探してみるとJTBのOB・OGさんが敬老パスを都市ごとにまとめてくれている。
さすが旅行代理店のリタイヤ組だ。
こちらのサイトを全面的に信じて独断と偏見で国内最強敬老パスを決めることにした。
敬老パスの強さとしてバスだけよりも地下鉄、市電、路面電車が使える方が便利だ。
電車を主に利用しているのは大都市に限られ少ない。ソース
それでも利用している身からすればバスより本数も多くて使いやすい。
利用料金は可能な限り安いか定期のように定額乗り放題で月額や安い方がいい。
70歳で使えても健康寿命が限られているので65歳で使用できた方が強い。
対象年齢、地下鉄有、運賃、で最強を決めた。
2020/5/19現在だ。
優勝 名古屋市
まとめには188都市あったが優勝だけは直ぐに決まった。
65歳以上で年収ゼロなら年額1000円、課税者だと上限5000円で地下鉄、あおなみ線、市バス、メーグル(バス)が使い放題という壊れスペックだ。
一応年間700回までの使用制限を検討しているようだがそれでもおかしい性能だ。
ほとんどの都市が70歳以上が条件のところ65歳以上が対象なのが優勝の決め手だ。
この5年の差は大きなアドバンテージだ。
仮に75歳を平均健康寿命とすれば他の自治体の敬老パスの倍の期間使えることになる。
地下鉄と市バスが使える。
地下鉄の駅数は87だ。
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出典 名古屋市交通局
免許証返納を条件にすべきだと思うが地元のトヨタ自動車への忖度がありそう。
更に、
「令和4年2月1日より、新たに名鉄、JR東海及び近鉄の鉄道の市内区間でもご利用いただけるようになります。」ソース
考えた人馬鹿だろ?
65歳以下からクレームが出そうな条件だ。
河村市長のお陰なのか市議会の判断なのか不明だが近隣市町村に住んでいるならこれを目的に退職したら移住してもいいのでは?
クルマがないなら敬老パス目的で名古屋に住もうという人もいるはず。
ただ自治体としては老人率が上昇しても嬉しくは無い。
本来は市に長年地方税を納めてくれた方へのご褒美も兼ねていると考えている。
2位 東京都
70歳以上で課税者は年間約2万円、非課税者は千円で都内の民営バスと都営交通(都バス、都営地下鉄、都電、日暮里・舎人ライナー)、八丈町営バス、三宅村営バスが利用できる。
東京は私鉄、都営、東京メトロで網羅しているので都営地下鉄だけだとちと不便かも。
それでもかなりのエリアの広さで駅数は名古屋を超えて106だ。
出典 UQWIMAX
対象年齢が70歳以上と課税者の設定2万円で名古屋市に及ばなかった。
年齢無視で非課税者だけで比較すればこちらが有利だ。
ただ現実は年金貰っているから課税者の方が多い。
3位 横浜市
70歳以上で年間費用の条件は細かく段階的に分かれており3200円~20500円迄。
使える交通機関が多い。
横浜市営バス(一部不可)
横浜市営地下鉄(全線)
金沢シーサイドライン(全線)
市内民営バス路線
川崎市営バス(一部区間)
江ノ電バス
小田急バス
神奈川中央交通
川崎鶴見臨港バス
京浜急行バス
相鉄バス
大新東バス
東急バス
フジエクスプレス
横浜交通開発
川崎市営バス(一部区間のみ)
地下鉄の駅数は40だ。
出典 Wiki
網羅している会社数は最強だが70歳以上と非課税最低料金が3200円という事で3位とした。
但し課税者でも段階的価格設定になっているので東京よりは懐に優しい。
もちろん横浜市の敬老パスも十分壊れスペックだ。
4位 京都市
京都市に住むのもよさそうだ。
条件は70歳以上でこちらも所得に応じて段階的に年間3000円~15000円となっている。
- 本市の市バス全路線
- 岩倉・大原方面を運行する京都バス路線
- 山科・醍醐方面を運行する京阪バス路線
- 京北ふるさとバス路線
- 醍醐コミュニティバス路線
- 本市の市営地下鉄全路線(細かく設定あり)
ここも地下鉄の設定があるのがいい。
駅数は31だ。
価格はこちらも段階的となっているが網羅している線数で4位とした。
5位 大阪市
年額ではなく1乗車が定額料金の大阪市
距離を乗ればお得感が強い。
70歳以上でチャージしたICカードを使って1乗車50円だ。
対象は Osaka Metro(オオサカメトロ)の地下鉄・ニュートラムと大阪シティバスの路線バスとなる。
駅数は東京に次ぎ100を誇る。
例えば東京都の課税者の2万円だと400回乗車できるので乗り放題と変わりがないが非課税の千円だと20回しか乗れない。
何だか大阪らしくないがこちらの方が所得に公平な感じがある。
6位 甲府市
対象はバスのみで月額6100円とあまりお得感はない。
鉄道が対象の都市が数多くあるが対象がレアな60歳以上なので6位としてみた。
なお自治体のサービスではなく交通会社の定期のひとつのようだ。
そう考えたら山梨交通さんは太っ腹だ。
次点
このあたりも僅差で使えるスペックになっている。
70歳以上で市営地下鉄・市電・民営バス5社が1000円負担で10,000円分チャージで上限は年間7万円分の札幌市
70歳以上で市バス、地下鉄、宮城交通バスが100円のチャージで1000円分使え、上限は年間12万円分の仙台市
70歳以上で市バス・市営地下鉄、神戸交通振興バス、民営バス6社 ポートライナー、六甲ライナーが小児料金で乗れる神戸市
70歳以上で市電、九州産交バス、都市バス、熊本バス、熊本電鉄電車・バスに発行料500円支払いで通常運賃の8割引きになる熊本市
70歳以上で市電・市バス、桜島フェリー、民営バス4社、コミュニティバスが1/3料金の鹿児島市
あくまで独断と偏見による順位だ。
まとめですらあまりに多いので見落としはご容赦を。
やはり大都市ほど税収もあるので交通機関のお年寄り向けサービスがいい。
選挙にお年寄りの方が行くのもこのようなサービスが選挙アピールとして作られるのだろう。
65歳以上で非課税なら年間千円で地下鉄とバスの敬老定期がもらえる名古屋市の大盤振る舞いが目立つ。
大阪の他の大都市との差異を不思議に思っていたら橋下徹さんの市長時代の仕業らしい。
使った回数だけ運賃はかかるが下手に年齢をあげたり定期代値上の改悪より公平でいい。
親中寄り思想は好きではないが支出を減らしてサービスを維持する行政手腕は高いと思う。
個人的には京都がいいかな。
これらランキング上位の都市に住んでいるなら65歳か70歳になったら車をやめても生活が出来そうだ。
但しそれまでに各自治体がコロナ禍の補償や左派市長の意味不明な無駄使いで財政悪化してサービスが改悪されていなければだが。。。