[とにかく痛い]インプラント検討から完了までの感想

12年程前に治療していた奥歯の歯根が折れたため保険適用で部分入れ歯を使っていた。

噛みにくいので数年経ってインプラントを入れることにした。

2021/1よりインプラント適用を決めて4月にインプラント体を骨に埋め込む手術をし8月にジルコニア冠をはめて9月頭に完了した。

顎の骨や歯茎を移植する大手術ではなく現状の骨と歯茎で埋め込む単純な手術だ。

検索してもインプラントの広告のような解説は多いが患者目線の感想が皆無だ。

そこで4月に作成した手術までの記事にジルコニア冠完成迄とまとめを加筆して再アップした。

スケジュール感や費用、痛みの感想などを今後検討されている方への参考になればとシェアしたい。

スケジュールや痛みは歯茎や顎の状態、入れる場所、歯科医の治療方針、術式などによって個人差があるのであくまで参考程度にして頂きたい。

かなりダラダラとした長文なのでブックマークでもして暇な時にでも。

スケジュール

2021/1より被せものに違和感があり歯医者に通い始めた。

近所の歯科で診てもらう。

その際に根っこが折れて部分入れ歯をインプラントに変更することも考えている旨を伝えて2週間で3回通い検討した。

そしてインプラントを決めた。

他の被せものも自由診療のジルコニアで治した方がいいというおススメを受けたがこちらは保険治療にすることにした。

まず根っこが折れてインプラントを入れる予定の下奥歯の残った根っこの抜歯をした。

インプラントの嚙み合わせに関して、歯全体を整備して時間をかけて調整するか、上下の高さだけで調整するかで後者を選んだので上の被せものを外して根っこの治療をする。

インプラントを差し込む角度を決めるマウスピースのようなサージカルガイドを作成するためのCTを撮る。

4回撮ったので被爆放射線量大丈夫か?と思ってググったら歯科CTは比較的放射線量が少ない。

そして抜歯の傷が落ち着いてサージカルガイドが出来上がってインプラント手術となる。

インプラントは完全に埋め込んで歯茎も閉じて定着させる。

その後は2カ月待ってインプラントが顔を出すよう切開しジルコニア冠の型を取ってはめて完了だ。

費用

全てが完了するまでに46万円支払った。

手術時に30万円支払いジルコニア冠の型取り時に残りの16万円を支払っている。

インプラントの相場は10~50万円と言われているのでかなり高額な部類のクリニックだ。

別の歯を保険適用の治療で通い出してその間にインプラントの相談をしてCTを撮ったりしてから見積もりを取っていたので別のクリニックに変更し難かった。

通常の歯の治療は近所でインプラントのクリニックは価格と評判でと分けて考えるべきだったと反省しかり。

最初からインプラント適用を決めている方なら口コミや掲示板などでステマじゃない裏を取ってインプラント手術に対するクリニックの情報を集め、価格も最初に見積もりを出して高品質な素材を使用していることを医師に聞いてネットで調べて相場なりの手術をした方がよさそう。

なお他の歯と同時進行の治療だったがインプラントに関する治療だけの時は46万円以外に別途治療費を支払うことは無かった。

インプラント手術

手術の予約は3時間取っており最初は歯の掃除から。

掃除といっても歯の研磨だ。

できるだけ口内の細菌を減らして術後化膿などさせないためだろう。

20分後に手術になる。

まず麻酔薬を数分かけて打ち込んで10分位効きを待つ。

心拍が上がる薬が入っているからと医師から説明を受ける。

強めな麻酔薬なのか心臓が止まらないよう強心剤でも入っているのかな?

バクバクして1分くらいヤバイ感じがしたが治まった。

どうも歳をとってから麻酔が苦手になっている。

治療で使う椅子を倒しドラマでよく見る患部だけぱっくりと空いている全身を覆う手術シートをかけられる。

もちろん患部は口内だ。

そして口の周りには粘着剤がありシートが外れないようになっている。

医師と歯科衛生士はゴーグルにマスクに手術服を着用している。

途中で視界が塞がれてしっかり観察はできない。

何か口に異物がはめ込まれる。

おそらくサージカルガイドを装着している。

そして手術開始だ。

といっても覆われているので何をやっているか具体的には分からない。

小さな道路工事のようにガリガリと骨を削って何かを差し込んでを繰り返している。

もちろん麻酔が効いているので痛みはない。

歯を削る甲高い音でもなくゴリゴリという感じなので不快感もない。

そのゴリゴリも通常の治療の甲高いキーンという掘削音ではないので心地いいくらい。

これは楽勝!と思った。

しかし口をあけっぱなしは辛い。

顎が段々痛くなってくる。

麻酔がかかっていない側の唇も裂けそう。

通常の歯の治療だと長くて10分で十分で口をゆすぐたびに閉じることが出来る。

でも手術中は口をほぼ開けっ放し。

これがきつかった。

あとかなりの強さでインプラントを入れる骨に削っている時も何かを入れる時も押し込んでいるので無意識に押し返すので首も少し痛くなる。

削っては何かを入れて確認しを繰り返して最後にラチェットレンチのようなものでネジ込んでいた。

おそらくインプラントを埋めているんだろうと思っていた数分後に「装着が終わりました」という声がある。

実際はそこからまた10分くらいかけてインプラントを埋めた歯茎を釣り糸のようなもので縫合していた。

手術時間は1時間15分だった。

すぐにCTを撮って歯科医がインプラント体の角度や位置を確認して終了だった。

支払いをしてあとは家に帰って安静にしていた。

医師によると2日程度はジムなどの運動はやめてアルコールも控えて欲しいという事だ。

手術そのものは想像より大したことがなかった。

仰々しい手術着で手術シートをかけられ緊張したのが損した気分なくらい。

調べてみればそのはずで顎の骨が不足して他から移植するとか歯茎が足りずに移植する大手術ではなく単純に埋め込むだけのインプラント手術だったためだろう。

術後の痛み

麻酔から3〜4時間くらいすると効果が薄れ始める。

まず麻酔がかかっていた方の唇の端が裂けていたようで痛い。

それから術部が痛み出す。

抜歯した時と同じくらいの痛みかな?と高を括っていた。

あまかった。

痛みを定量化できないが感覚としては2〜3倍は痛い。

鎮痛剤を飲むのを躊躇して我慢していたら痛みが引いて抜歯と同じくらいの痛さまで下がってきたので強烈に痛いのは麻酔が切れた1〜2時間くらいだった。

それとも痛みにドーパミンが出てきて抑え込んだかな?

その後あまり我慢していても仕方がないと処方して貰ったロキソニンを飲んだ。

ロキソニンが効くとかなり痛みが消えたので今度はお腹が空いてきた。

現金な身体だ。

雑炊と豆腐と野菜スムージーの食事を摂って患部に触れないように歯磨きをする。

クリニックでうがい用の次亜塩素酸水を買っておいたのでそれで軽くクチュクチュする。

傷口にしみる〜

但し次亜塩素酸水のうがいは医療行為でもなくて水素水を飲むような扱いで未だ科学的根拠がない。

実際にクリニックで購入時に医療行為でない旨の説明が書かれた文書にサインをした。

それでも効果を検証したエビデンスがないだけである程度の殺菌効果はありそうな気がするのでインプラントが落ち着くまで使う。

そして食後に処方された抗生物質を飲んだ。

あと出血は患部の歯茎は早く止まったが手前の歯の歯茎から切開しておりそちらが中々止まらなかった。

ダラダラ流れ出る血がほぼ止まったのは手術から6時間経過した頃だった。

この頃になるとロキソニンが切れても痛みの方は引いて歯茎を軽く押されている程度の痛みになった。

今後どれくらい活動していいのかググると1ヶ月とか長いスパンで安静にしていた方がいいらしい。

2日間で普通にジムに通っていいって言われたよな。。

やっぱりネットの情報を信じて2週間くらい運動は控えよう。

夜になると頬が腫れ出した。

鏡ではわからないが触ればわかる程度だ。

親知らずを抜いたときもインプラントを入れる歯根を抜いたときも腫れることはなかった。

異物を入れたせいかと思ったが腫れているのはインプラントを入れたあたりではなく切開したその前の歯茎だ。

夕食も雑炊と柔らかい卵焼きにした。

痛みはさほどないが続けば熱が出そうだなと思いながら寝た。

2時間後痛みで目が覚める。

胃に負担をかけたくないので手持ちのカロナールを飲んで寝た。

やっぱり2時間後に痛みで目が覚めたがまたそのまま寝た。

2日目の翌日も腫れは引かないどころか大きくなる。

鏡で見ても半分だけおたふく風邪のようだ。。

今度はインプラントを入れたあたりが炎症を起こしているんだろう。

痛みも前日よりも強くなっている。

何とか耐えられる痛さとわかっているので日中は鎮痛剤の服用を避けた。

もちろん抗生物質は飲んでいる。

クリニックで消毒してもらう。

傷口の治りはいいらしい。

腫れはあるが痛みはさほどない。

昼と寝る前にカロナールを服用した。

寝たら3日目に腫れが半分くらいまで引いてきた。

但し痛みが更に前日より強くなる。

3日目が痛みのピークだった。

痛みが周りの歯にも飛び火しているようでインプラント側の歯全体が痛い。

傷の痛みではなくキリキリ、ズキズキと虫歯の痛みに近いがちょっと違う。

そしてたまに針で刺すような痛みも襲ってくる。

思考が停止する。

鎮痛剤を飲めば強い虫歯ほどキツくはないが痛みでイライラしてくる。

最初の頃の痛みが手術による切開などの抜歯に似た痛みで後半はインプラントと骨で生じている痛みだろうか。

歯の痛みで頭痛がしてきたのでカロナールを朝から服用していた。

4日目も同様な痛みが続いている。

ただ継続的な痛みが少し断続的になっている。

こう痛みが続くと疲れる。

だから不思議と鎮痛剤さえ飲んで寝ればなんとか睡眠は取れる。

5日目は体感で痛い時間帯が2〜3割まで下がっている。

痛みの程度も落ちているので例えば集中力の必要な仕事でもできそうだ。

更に弱くなった痛みがその後数日続いた。

腫れの方は手術から15時間くらいで大きくなり始めて24時間でピークを迎えて40時間で引き始めて72時間で一気に4割くらいまで萎み数日かけてじわじわ引いた。

結局何日目で完全に腫れが消えたかよくわからないが後半は毎日10パー引いていった感じだ。

痛みと腫れはあまり連動していなかった。

切開による痛みは翌日に引いたがインプラントを埋没した痛みがキリキリ、ズキズキ、チクチクと波の間隔はかわれどその後も少しずつ弱まりながら続く。

歯痛に派生して頭痛が起きるのは個人差あるだろう。

薬を服用していても結構辛かった。

インプラントのデメリットや承諾書に痛みがあると書かれていたのは正しい。

事前に聞いていないと怒ってる。

痛みについては5日間の我慢でなんとかなったが骨や歯茎を移植して手術なんて予後を考えたら自分には絶対無理。

抜糸

インプラントを完全に埋め込んで歯茎を縫合してから2週間後に抜糸をした。

すでにインプラントを埋めた痛みは消えていたが縫合によって歯茎がつっぱっていたのでそれが消えて嬉しい。

痛みのように感じたので鬱陶しかった。

歯茎を切開

インプラント埋没手術からちょうど2ヶ月後にCTを撮り定着していることを確認した。

この時点ではインプラントは埋もれており表面は歯茎で平坦だった。

その歯茎を切開して支台部を装着できるようにする。

支台部が綺麗にはまることを確認して取り外してから歯茎が閉じないように別の器具を装着して縫合する。

切開するのでまたしばらく痛かったがもちろんインプラント埋没手術ほどではないし翌日には何ともなかった。

抜糸

また2週間後に歯茎に穴が開いた状態で抜歯をする。

型取りと仮歯

更に1週間後でインプラント埋没手術より3ヶ月後にようやく被せるジルコニア冠の型取りをした。

といっても普通の銀歯を作る時同様にプラスティック粘土のようなものを歯にグーっと押し込んで型を抜く。

この時点で残り約15万円の支払いをする。

そして仮歯を入れた。

この仮歯の性能が素晴らしく反対の歯に被せた仮歯とは異次元の安定感と噛み心地で嬉しくなった。

もうこれで十分じゃない?という感じ

ジルコニア冠装着

そして4週間後にジルコニア冠が完成した。

支台部をはめてジルコニア冠を接着した。

同時に型を取って作っていた噛み合わせの上奥歯の銀冠も装着した。

下奥歯のインプラント側のジルコニア冠を先に接着した後に奥歯の銀冠を後に入れてかみ合わせを調整していた。

硬いジルコニア冠より調整しやすい銀冠も同時に取り替えたので歯科医視点では比較的簡単だったのではないか。

よくよく考えてみると根っこが悪くなっているから掃除が必要と上奥歯の銀冠を取り替えたがその歯は特に痛くもなかったしインプラントの合わせ用に替えた気もする。

まあ前回銀冠入れて10年以上経過していたので個人的には助かるけれどどうなのだろう。

そのクリニックではジルコニア冠の接着剤が三段階あり一番弱いのを使った。

理由としては強いのを使うと何かあった時に破壊しないと取れないらしい。

しかし取れる人もいるので徐々に接着力の強い液剤を使うらしい。

せっかく自費で作ったジルコニア冠をそう簡単に壊してもらったら困る。

しかし家に帰って柔らかいものを食べていたらすぐにポロリと取れてしまった。

クリニックへ行き歯の高さを気持ち低めに調整し同じ弱い接着剤で固定し直す。

5年間は故意でダメになった場合を除き100%保証で作り直しなのでクリニック側が嫌なんだろう。

今度は押さえつけすぎたのか歯茎が痛くなりまたクリニックで調整し直す。

その後また直ぐにポロリだ。

昔あった芸能人水泳大会じゃないぞw

炎症を起こしているので外したまま完治するのを待って中間の強さの接着剤を使う。

別に暇なのでいくら通ったって只だし自由診療は保険診療よりも優先してくれるしそのうちポロリも痛みも無くなり固定できるだろうと気長に通うことにした。

働いている方だと経験値が高くインプラントが得意な歯科医を見つけて2、3回以内に調整を終えてもらわないと都度通うのは大変だろう。

最後に

インプラントの手術から4ヶ月、検討から完了だと8ヶ月かかりようやく完成に至る。

本当に長かった。

最後の調整中なので至ってはいないがあとは固定が安定するだけなので至ることにした。

ラストは経験豊富なインプラント歯科医を探せばこんな目に遭うことはない筈だ。

とにかくあの歯の麻酔だけは心臓に嫌な感じが起きるので少し恐怖感がある。

でもこれはインプラントではなく普通の歯の治療も同じか。

スケジュールとしては上下セットで治療していたのと抜歯があったのでインプラント1本だけならもう少し早く出来上がったはず。

でもコロナ禍で海外旅行にも出かけられずずーっと家に居たのでなんとか乗り越えられた。

噛み心地は保険適用で作った部分入れ歯とは比べようがないくらい良い。

せっかく痩せたのにまたパクパク食べ過ぎて太るのではないかという程だ。

しかし「インプラント周囲炎」という危険な病気になるリスクが生まれた。

インプラントで稼ぎたいとか経験値をあげたいクリニックでは費用が高いとか術後痛いくらいしかリスクを教えてくれない。

検討されている方はまず「インプラント周囲炎」の症状を検索して確認した方がいい。

そして歯磨きや次亜塩素酸水うがいやフロスなど日々のオーラルケアと定期的なクリニックのメンテナンス、必要があれば就寝時のマウスピースなどを死ぬまでやるぞ!と決心してから踏み出して欲しい。

とりあえず、

  1. 次亜塩素酸水うがい
  2. 電動歯ブラシ
  3. 普通の歯ブラシで歯周ポケットだけブラッシング
  4. 糸フロス、ピックフロス
  5. ジェットウォッシャー

で日々歯を磨いて定期的にクリニックで診てもらう予定だがこの先病気になったら続けられるかはわからない。

だから健康寿命が即インプラントの寿命にもなりそうだ。

嚙み心地はインプラントに及ばないが新素材や新技術を使った高級部分入れ歯の方が幸せだったかもしれない。

そのあたりは10年程度経たないと結果が分からない。

教科書通りなインプラント手術だったらしいのでこれを元に部分入れ歯かインプラントかの参考にしていただければ幸いだ。

あとタイでインプラント治療をされた方のレポートを読むと一様に向こうの方が実績も多く問題もなく安いと断言している。

両国でインプラントを入れている方の言い分だとタイの方が技術がかなり上らしい。

タイの相場なら今回の費用で3本分の手術ができた。

歯科だけでなく医療サービスを外国人富裕層向けに提供している医療大国でもある。

医療ツアーもよく見る。

日本の歯科だと一般的にインプラントに保証があるが期間は5年間(減額して10年迄)で自由診療なのでその先は結局どちらでやっても自己責任だ。

もしタイに半移住を復活させることになったら次の機会はタイでやってみるのもありかと考えている。

いや、そうじゃないな。

もう欠損をしないようにオーラルケアをしっかりやろうと心に誓った。

追記

ジルコニア冠がポロリと取れて支台外して中を診たら炎症を起こしているようで当面装着を見送ることになった。

教えてくれなかったがもしかして軽い周囲炎でも起こしてるんだろうか?

ある意味ポロリと取れたおかげで分かっただけで取れなかったらどうなっていたことやら。

それにいつになったらインプラント完了するのか…

8/18

痛いとポロリを繰り返して特に新しい対応をとっている様子もなく全く前に進んでいる感じがしない。

そろそろ国民生活センター相談案件かな…

8/23

ある程度圧迫してジルコニア冠を歯茎に押し当てて外からの菌を入りにくくするのは正しいのだろうが今回インプラントを入れたクリニックで微調整は難しいのだろう。

取れるたびに同じストロークで差しているので痛い取れるを繰り返すだけ。

結局このあたりが経験豊かなクリニックとそうでないクリニックの差ではないかと思う。

年内に終わるんだろうか。。

9/2

ジルコニア冠を接着してちょうど1ヶ月でようやくインプラントが完了した。

接着した冠の歯で数日噛まないようにしてその後も10日程度痛みをカロナールなどで我慢していたところ痛みが少しずつ緩和されて2週間で落ち着いた。

このあたり経験が少ない歯科医だったので痛みがどうなるか?なぜポロポロ取れるか?なんのアドバイスもなくてマジ困った。

というか歯科医も手探りって感じだった。

インプラント埋没手術から足掛け5ヶ月でようやく終わった。

長かった。


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