前回は新型コロナのファイザー製ワクチン1回目接種後から2週間経過でCGM抗体検査キットを試してみたが抗体の反応はなかった。
情報収集する限り通常の抗体キットでも一応2回接種後に反応している方もいるので一定の確認はできるようだ。
だから1回接種では抗体ができていなかった可能性が高い。
新型コロナワクチン接種の目的はIgG抗体に含まれるスパイクタンパク抗体(中和抗体)を体内に作ること。
そこで今回は2回接種して20日後にスパイクタンパク抗体の有無を検査する中和抗体検査キットを試してみた。
1200円という激安なキットだった。
国内未承認製品のため医療診断用ではなく研究用として販売している。
メーカー名は伏せるがテスターに特徴があるので探せば分かる。
感度は98%、特異度97%と表記が正しければ価格の割にそこそこな成績の検査キットだ。
このキット前述の通り面白いことにCGMの抗体検査(IgG/IgM)とCTの中和抗体検査(NAb)の二つのテスターを組み合わせて3種類とも判別できる。
下部の丸い溝2箇所に血液を落として試験液を垂らすと毛細管現象にて試験紙に広がり13〜15分で結果が出る。
TのマーカーがCより薄いか消えていれば中和抗体あり。
Gのマーカーが現れたらIgG抗体あり。
従ってTが薄くてGがくっきり、これが2回ワクチン接種後の理想だ。
ざっくりとした説明だとこんな感じ。
前置きはこれくらいにして検査結果だ。
間違いないのは左のCGMの抗体検査でGのマーカーがくっきり出ていることからIgG抗体は存在している。
線の濃さからもこれは確定だ。
1回目ワクチン接種後の抗体検査ではGもMも反応しなかったが今回は綺麗に反応した。
2回で1セットのワクチンの効果だ。
そしてMもうっすらと線があるが試薬を水分が透過した色で赤く反応していないように見える。
右の中和抗体検査だとCとTの線はCの方が濃いか。
中和抗体もあるのか?
写真に撮るとTがかすれているので差が分かるが実物だと僅かにCの方が濃いか?はっきりしないなぁという感じだった。
説明書の検査結果パターンだと、
Mは線だけなのでノーカウントにしてCとTがほぼ同じ濃さと考えるなら左の赤丸のIgG抗体だけがあることになる。
更にMの色なし線をカウントすると真ん中の赤丸のIgGとIgM抗体がある。
そして最も都合よく考えてTの線がCに比べて薄いとすれば右の赤丸のIgG抗体と中和抗体が出来ているワクチン接種後の理想の結果となる。
激安で研究用の中和抗体検査だとIgG抗体があるのは分かったが中和抗体が出来ているかは判断が微妙という結果だった。
安かろうで入手してみて一応IgG抗体があるのはわかったので最低限の役目は果たした。
しかしこんなモヤモヤした感じになるなら国産検査キットや信用ができるメーカーの中和抗体検査キットを使うかクリニックなどで検査した方がよさそうだ。
結果と関係はないがファイザーワクチン接種の副反応は1回目は軽い肩の痛み、2回目はしっかり肩が痛くなり軽い倦怠感と関節痛で他の症状はほぼ無しの50代が検査した。
なお「スパイクタンパク抗体精密検査」だと中和抗体の量までも数値化してくれる。
コロナが蔓延している国に仕事などで出張しないといけない方やワクチン接種しても重篤化するような基礎疾患があり特に心配な方はこの検査を実施しているクリニックで試してみるのもありだろう。
ただ2021/8現在、もし万が一に中和抗体ができていなくてもブースター接種(3回接種)が許されているわけではない。
抗体検査の数値を元に2回接種済みでもコロナの抗体がないので海外出張を見送りたいと会社に相談するとか基礎疾患や重篤化の危険性がある年代の方はこれまで以上にマスク手洗い三密に近づかないなど感染予防を徹底するしかない。