単独生活限界点のおばあさん

現在お買い物はローカルスーパーで購入する商品に応じていくつか使い分けて節約している。

その一つでとある名古屋のスーパーで見かけたおばあさんの話だ。

このスーパーは公営の団地が近くにあるためかお年寄りのお客さんが多い。

ターゲットも低所得者向けで野菜、納豆、トマトジュース、冷凍食品以外はここで揃えてれば最安値のナイスセレクションの店舗だ。

特に魚が安いのは素晴らしい。

従って通う頻度が一番多い。

ある日にお客のひとりのおばあさんがレジに並んでいた。

シャキッとしているので歳は70代前半だろうか。

次の順番なのに突然カートをそのままにして「あ、○▲#□買ってない」と独り言を残して出口へ向かって出て行った。

何人か並んでいたのでうしろの人が面倒そうにおばあさんのカートを横に押し出してレジは進んでいった。

うしろの迷惑顧みず不思議な行動を取ったおばあさんだったので買い物をしながらちょこちょこそのカートを観察しいていたが戻ってくる気配がない。

7分くらい経過してレジ横にカートが置いたままなのでこのままだと生鮮食品が傷むかなと店員に知らせようとした時におばあさんが入口の方向からモヤシを抱えて戻ってきた。

またぶつぶつ独り言で何か言っており聞き取れなかったがおそらく一旦帰宅しようとして買い物をしていたことを思い出して戻ってきのではないかと思う。

大きくないスーパーなのでおばあさんの足でもやしを買うのに1分もかからない。

ほっとそのまま買い物に戻って気になって横目で見ているとレジで店員が「2134円です」と会計を聞いてから財布からお金を取り出しつつ、「で、いくら?」と聞き返していた。

思わず「値段聞いて財布を開けたんじゃないんかい!」と突っ込みそうになった。

故志村けんさんのコントじゃないけれど、このおばあちゃんそろそろ単独生活や単独行動が危なくなっているんじゃないだろうか。

むかしなら大抵近所やスーパーは知り合いで何かあればお互いに助け合っていたよきソーシャリティが存在したが今や多くの人が社会的孤立状態だ。

でもこのおばあちゃんの世代ならまだ子供や孫がいるだろうから最悪生活がままなら無くなれば子供が面倒を見るとか、老人ホームなどにいれてくれる段取りを取ってくれるだろう。

最近のニュースで蛭子能収さんも離婚寸前だったらしいが認知症になり奥様が甲斐甲斐しく介護されていると聞いた。

子や孫や相互幇助できる相手がいれば何とか生きていけそうだ。

しかし我々の世代になると天涯孤独な人間も増えている。

自分自身もそうだが少し前に話題になってそのままの8050問題で親がいなくなったニートもまさにそう。

もし同じように生活限界点までひとりで生活を続けていてどこかで破綻したらどうなるのだろう?

これを独居痴呆症という。

まだ今の段階であれば近所迷惑という理由で警察などに連絡が入り巡り巡ってNPO法人みたいな所が自宅捜索してくれて何とかなるケースもあるようだ。

しかしその場合も見つけられた時には糞尿まみれで生活していたとか部屋で転がり骨折してそのまま痩せ細り助け出されたなんてニュースも流れていた。

もはや人の生き様ではない…

だから認知症が悪化する前の判断力がある時点で自身が認知症だと認識をして認知症治療をしつつ生活介護をしてもらえる施設に入居する事を考えなくてはいけない。

アルツハイマーなどに関しては少しずつ原因究明ができつつあり進行を抑える薬はできている。

あとはVSRADなどの認知症検査を60歳あたりから毎年定期的に受け続けいち早く認知症の兆候を発見してもらうのがよさそうだ。

個人的には最近のスマートバンドの性能が上がっているのではめていてその行動によってスマホに「あなたは認知症の疑いがある」と通知してくれるようになると助かる。

認知症予備軍は大抵周りの意見は聞かないが機械ならそれなりに信用するかもしれない。

認知症の行動パターンをトレースして似た動きをすれば通知するくらい今の技術ならそれほど難しくない。

自分は元々記憶力がニワトリ並で悪化しても大して気がつかない気がするので60歳を超えたら毎年VSRADみたいな検査を受けようと考えている。


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