先日購入した3DプリンターのELEGOO Neptune 2Dが届いた。
思ったよりも小さい箱だが重さ7kgなのでずっしり重い。
運送は女性の方が運んできてくれたので申し訳なかった。
上に乗っている白い袋はPLAフィラメント(主原料とうもろこし)だ。
この硬めのコード線のようなPLA素材をプリンターヘッドのヒーターで溶かして積層して成形する。
本体にもおまけでフィラメントがついているが本当におまけ程度でサンプルひとつ印刷できそうもない量なので一緒に買う必要がある。
到着まで知らなかったがNeptune 2Dはフィラメントリールを2つセットして使用するので最低でも2リール必要だったが先程のおまけを片側に差し込んで事なきを得た。
そのうちもう一本フィラメントを買おう。
(飽きて使わなくなってなきゃね)
早速開封していく。
すごいな。
これだけの部材が入って2万円台で販売できるなんて中華企業は恐ろしや。
日本だと例えばここにパナソニックのロゴが入っていたら組み立て品でも7万円也って感じだ。
ユニクロなどが中国にこだわるのはわからんでもないがいくつかの理由から早く社会主義に軸足を置くのはやめるべき。
早速付属していたMicroSDに入っている動画(公開されている)を見ながら組み立てを開始した。
Neptune2Dの視聴回数は5000を超えていたので世界でその半分程度は売れているのかな?
Neptune2の組み立て動画は1.6万回なので併せて世界に1万人程度のユーザーはいそう。
でもコンペでやめたender3の組み立て動画は26万回なので1桁ユーザー数が違いそう…
動画を観ながら作れば組み立て方は大筋で分かる。
しかし各種コネクターの接続だけはほぼ間違える動画に仕上がっているので紙の説明書でチェックしながら接続していた。
あとフィラメントを通す白いチューブ2本が出荷状態で逆転して間違って挿さっていたのでそれに気がつくのに少しかかった。
チューブの長さが足りなくてヘッドが1番下に降りなかったのでこれそのままつけたらチューブが引っ張って止まるよな?と考えて長短を入れ替えるのに至る。
引っかかったのはこの2箇所だったが動画を巻き戻しながら慎重に作ったので組み立てに1時間半かかった。
ちゃんと動画で予習でもしておけば1時間で組み立られるはず。
少し不器用だったら2時間くらいは見たほうがいい。
そしてレベリングとフィラメントを通すのに30分近くかかった。
レベリングも組み立て動画の中のやり方であっという間だったがフィラメントを通すのに四苦八苦した。
本来はセンサー穴を通してフィラメントを送り出す機構であるエクストルーダーのクリップのようなものを広げてフィラメントを押し込んでいけばいい。
しかしノズル2のフィラメントを通すエクストルーダー穴の中心位置がずれているらしくどうやっても通らない。
どうせ1つしか使わないんだからと抜いて起動するが二つフィラメントを入れないとセンサーに引っかかって前に進まない仕様だ。
仕方がないのでノズル2はエクストルーダー手前のセンサーまで通してフィラメントが通っていると騙しノズル1だけで印刷を開始できた。
その後ノズル2側はネジを外して調整したりと粘ってみたが通らないのでエクストルーダーの穴の位置不良のようだ。
レビューを見ると不良品とサポセンに連絡すると全部箱に戻して返品しろって対応になるらしくここまでの苦労を無に帰すなんて冗談ではない💢ので放置だ。
もし必要になったら3Dプリンターでエクストルーダーを自作しよう。
自己増殖のようなパーツ作成も3Dプリンターの特技になる。
そしてようやくサンプルの小さな仏像を印刷した。
想像していたより動作音は静かだった。
とはいえそれなりの騒音で同じ部屋で寝るのは厳しい。
まあシャープの冷蔵庫ですら爆音と騒いでいる人間なのでどれだけ騒音嫌いか察していただければ。
1番うるさいのが電源のファンだった。
分解して高性能な静音ファンに交換すればあとはフィラメントリールが解ける時にでるキーコーキーコと鳴る音やステッピングモーターの動作音はあまり気にならず同じ部屋で寝られるくらいにはなりそう。
昔はPCの静音化が趣味か?というほど防音材に拘ったりファンやヒートシンクを取っ替え引っ替えしていた時期もあったが稼働部が多い機械ものを弄るのは面倒そうなのでそのまま使う。
騒音レベルとしては我が家の家電でシャープの気化式加湿器のノーマル音に近いかな?
結構な音で静音モードじゃないと寝られない。
あの加湿器の通常モードと静音モードの間くらい。
1時間強かかって仏像が完成した。
剥がすのに苦労するかと思ったが付属の金属ヘラで簡単に取れた。
硬度もあるしこれなら実用品を印刷して使えそうだ。
仏像を印刷している間にFreeCAD使って小箱をモデリングをしていた。
大袈裟なものではなく大きめの立方体に小さい立方体を入れて減算処理して円柱をくっつけた。
始めて使うソフトなので適当にYouTubeの入門みたいなのを観ながら見様見真似だ。
今なら立方体書いて厚み適用ユーティリティで1分もかからずできる作図だがこの時点ではまだ何も覚えてなかったので時間がかかった。
ユーザー数の多さから普通はFusion360を使うと思うがもしFreeCadを使うならスケッチの基礎操作だけは日本語版が一冊しかない入門書籍か動画を検索して覚えた方がいい。
しばらくパワポやVISIOのDrawのノリで適当に書いていたのでどこかで線が閉じておらずソリッド化がうまくいかないのでその度に何度も最初から書き直している。
暇だからできたものの10個以上製図するまでアイテム一致拘束を知らずに書き直しで進めていた非効率さには我ながらアホだと思う。
おそらく今後の3Dプリンター記事の5つ目あたりまでこの基礎が理解できていないw
そしてエクスポートしたモデリングファイルをプリンターに付属のスライサーと呼ばれるWindowsソフトELEGOO Cura(Curaのメーカーカスタム版)で印刷できるフォーマットに変換した。
ノズルの温度や速度や積層する幅や高さや密度やサポート材などもスライサー側で決めてファイルでMicroSDで3Dプリンターに渡して印刷する。
普通のインクジェットプリンターだと色の濃さとかサイズとか縮尺はプリンター側で設定するものなのでこのあたりの感覚の違いも面白い。
本来はスライサーで素材の特性や目的に合わせて上記設定を決めるべきだがこの時点では何も知らないので全てデフォルト設定にした。
もちろんサンプルの仏像のデータの中にもこのプリンターに適した全ての設定が含まれて印刷できている。
印刷開始だ。
本体が到着してここまで4時間弱だ。
そして待つこと1時間で3Dプリンターで作りたかった第一号のスタンプキャップが完成した。
先日購入した住所スタンプ用のキャップだ。
現物は住所が上記のようにくっきり記載されているので上からお見せできない。
実物にはめるとピッタリのスタンプキャップになった。
スタンプが若干出ているのも計算済みだ。
内側のサイズは定規で測って横2mmと縦0.5mmのマージンをとってエイヤアで作った。
運良くピッタリのサイズだ。
柄だけを持ち上げても落ちないし抜くのもスポって感じ。
これで引き出しに入れてもインクが他のものに付着することもない。
ただの箱では味気がないので円柱をくっつけてチャームポイントにしたのも再現されている。
設計というほどではないが考えたモノがこう易々と印刷できるとは素晴らしい機械だ。
この勢いでガンガン実用品を印刷していきたい。
仮置きで印刷していた間は組み立て時の機械臭で麻痺して気にならなかったが定位置に設置して印刷を始めたらフィラメントを加熱した臭いというより工場などの機械が発するような嫌な臭いが他の部屋へ少し漂ってくる。
換気などして臭い対策は考えなきゃいけない。
ただ敏感な方じゃないとあまり気にならない程度だ。
それにPLAフィラメントなら現在の研究では人体に影響もなさそう。
燃えると発がん物質を出すABSあたりを使うならしっかりした換気が必要だろう。
それと3D印刷にあたり欲しいものができた。
まずノギスがいる。
何か成形するにしてもサイズがわからないとどうしようもない。
定規だと計測がずれるのでノギスがあると便利だ。
1mm精度であとは勘で十分なのでそのうち百均行って買ってこよう。
綺麗に印刷できるのでオートレベリングのセンサーは当面いらないか。
印刷する面になるビルドプレートはできあがった造形物を剥がしやすく且つ印刷時は剥がれにくいモノに買い変えたい。
そのあたりが改良されているNeptune2S買っておけばよかったかな?
3Dスキャナーが欲しいだの表面を削るCNCレーザーが欲しいだのパーツやソフトが増えて3Dプリンター沼に堕ちるんだろう。
他の趣味でも同じかw
実用品やフィギュアの3Dモデリングファイルを世の中では1ドルから販売しているので自分の気に入ったものを買ってダウンロードして印刷するのもありだ。
個人的には他人の作ったモデリングに金を出して買う気はないがこのカードケースやSDカードなどを入れるストレージケースなんてギミックが面白い。
あとピカチュウとかミッキーやガンダムなどフィギュアのモデリングデータを自作してそこそこな価格でダウンロード販売している人もいるがあれは著作権上ダメじゃないのか?
完全に一から作っているという理由でもし著作権上問題ないなら3DCADを真剣に覚えて小銭稼ぎもありだろう、でも始めるなら事前に確認してね。