2泊3日で富山県に出かける。
県民ブロック割が開始される前だったので旅クーポンが利用できなかったのは残念だが出発前にそんな自治体サービスが開始予定だったと知らなかったので始まっていても気が付かなかった。
5月上旬の春の北陸はまだ最高気温20度前後と肌寒そうなのでもう少し暖かい時期が良かった。
しかしそうこうしていると昨年のように台風の経路になってしまい取りやめになりかねないのでさっさと出かける事にした。
毎度ノープランで出かけているが今回の旅行には目的がある。
唐突だが子供の頃から地獄絵が好きだ。
地獄絡みの漫画なら永井豪氏のドロロン閻魔くんとか本宮ひろし氏の雲にのるとか天地を喰らうとか故荻野真氏の孔雀王あたりが好きだった。
鬼灯の冷徹は違う。
退職してから観る事ができたのが京都のお寺でちょっとと福岡大仏堂内の地獄絵くらい。
地獄絵ワンダーランドは全国の何箇所かを回っていたようだが2017年を最後に終了してしまった。
このイベントを知ったのが終了間際くらいで行きそびれてしまった。
ワンダーランドの開催も無さそうだし他の地獄絵展覧会を探してみても見当たらない。
そこで絵以外でと探してみたら地獄を表現した地界と浄土(極楽)を表現した天界と陽の道、闇の道で構成されたまんだら遊苑なるテーマパークが富山県にあると知る。
地獄を表現した公園を海外のどこかで見たがあれはどう考えてもギャグだった。
そこで昨年まんだら遊苑に出かける計画を立てて予約していざと思ったら台風でキャンセルになった。
今年こそはまんだら遊苑を巡りたい。
そしてようやく富山に出かけることになった。
移動は得意の高速バスで名古屋→高岡で後はJRで富山に移動して宿泊して翌日に1時間強かけて向かう。
場所が富山県の中でも東の山の方で岐阜県の立山に近い。
場所が場所で駐車場も潤沢にありそうなのでクルマで走れば1泊で帰って来れそうだがガソリン代、高速料金、走行距離によるクルマの償却料を考えると高速バス+JR+1泊と大差もないし楽でいい。
荷物のパッキングは4.3kgと寒さ対策のフリース分を追加したので少し重い。
モバイル通信は前回の沖縄旅行のようにpovoの24時間使い放題は使わず先月から持ち越したIIJMioの4GBを2泊で使う。
レンタカーを借りるわけではないのでこれで十分だ。
出勤時間帯を避けて6時半に家を出る。
地元の天気は鈍曇りで午後から雨だが富山市は晴れのようだ。
今回の高速バスも名鉄バスセンターから発車する。
3列シートで乗客は十数名だったのでガラガラのゆったりと思いきや前方と後方にぎゅうぎゅう詰め。
途中から乗客があるわけでもないし感染を考慮したらバラけた方がいいんじゃないの?富山側のバス会社さん。
8:00発で9時半頃ひるがの高原SAで休憩して、
予定より少し早く11:30に高岡駅到着だ。
バスを降りてかなり寒く感じたのでフリースを着込んだ。
気温は13度だった。
もう少し暖かくなってからやってくるべきだったかと後悔の念が襲ってくるけど、
とにかくお腹が空いてきたので早くランチにしたい。
高岡駅周りではなく泊まるホテルのある富山駅へ急ぐ。
JRで17分の12時過ぎに到着する。
(JRではないがこの時はJRだと思い込んでいる)
ぐるりと富山駅を回り白えび亭で白えび天丼(1290円)にした。
うまかった。
1300円も出してまずい丼などこの国にはないのはわかっている。
白エビの天ぷらがふつうの海老天とどう違うかはよくわからない。
それでも富山名物なので一度は食べおこう。
そして総合案内で観光案内所の場所を教えてもらう。
構内の踏切を渡った先らしい。
この駅って構内に路面電車の踏切があるんだ。
今までこんな駅は見たことがない。
観光案内でレンタサイクルの貸し出しカードを500円+デポジット500円でもらってそのまま駅ロータリーのレンタサイクルポートで借りる。
注意点は30分以内なら最初に支払った500円だけだがそれを超えると200円、60分を越えると30分毎に500円かかるらしい。
どうやって支払うかと尋ねたら銀行振込だとか。
お役所仕事だなぁw
このレンタサイクルはシェアサイクル・アヴィレと呼ばれている。
日本人は安易にフランス語をありがたがってつけるよなと皮肉っていたら運用会社がフランス企業資本だった。。
珍しい。
自転車に乗った途端に雨脚が強くなってくる。
午前小雨で曇のち晴れなのでこのままやむと思っていた。
せめて市役所の展望台までと思ったが無理だ。
仕方がないので自転車を降りて泊まる予定のホテルのフロントに荷物だけでも預けようと行ってみると荷物の預かりをしていない。
安いホテルなので仕方がないか。
それにしても自転車で走ると寒い。
手がかじかんでくる。
これは堪らんと駅に戻り駅ビルのマルートの中の百均で手袋を探す。
売ってない😭
この寒さなのに手袋も売ってないなんこの地域の人は寒さに強いのか?
とエスカレーターを降りていたらリーマンの先輩後輩の会話で「今日寒いですよね〜」と聴こえてきたので運が悪い日にやってきたようだ。
雨もまだ降っているのでスタバに入ろうとしたが客でいっぱいだったのでビルを移ってマクドでコーヒーにした。
マクドはガラガラで助かった。
雨雲レーダーを見るとあと20分程度で雨雲が抜けるようなのでそこから移動することにした。
今日は雨が降ろうが槍が降ろうがまんだら遊苑が明日晴れてくれさえすればいい。
そういえば観光案内の人が明日電車でまんだら遊苑に行くと言ってたら珍しがっていたな。
2時には雨も上がったので自転車で富山市役所の展望台へ。
役所が展望台になっているのには慣れたけど吹き付けコンクリな建物でオシャレな市役所だ。
作業服着たどう見ても景観に興味無さげな仕事中のおじさんが展望台にやってきたが展望台の印鑑が欲しかったんだろう。
次は富山城跡へ
天守閣のミニチュアなレプリカのような建造物があった。
一周してみた。
ちょうどいい散歩道だ。
城のレプリカの博物館は有料なので毎度のスルーをした。
次はガラス美術館だ。
道を挟んだ近くのサイクルポートが空き1台で危なかった。
ここは人気なのかな?
この建物は木材とガラスで作られた高級スタジオって感じで図書館も併設されている。
建物内を眺めていて飽きない。
これだけ木材多く使われていると森の中の図書館って感じもする。
そしてこの吹き抜けとか空間を贅沢に使っている。
富山に住むならこの美術館兼図書館近くがいい。
毎日通ってしまいそう。
仙台の図書館もよかったけれどこちらの方が落ち着く。
Kindleを持ち出して中で1時間程読書をした。
富岩運河へ行くため富山駅を跨いだ。
富山市にもオープントップバスがあるのか。
乗りたいけど今回の旅行ではタイミングがないな。
運河は小綺麗だった。
素晴らしいポジションにスタバがあったので昼に満席じゃなく入れていたらこちらにもレシート持って入店してた。
てんもんきょうも見晴らしいいし散歩コースとしてここもいい。
さて一通り回ったしホテルにチェックインだ。
分かりにくい場所でさっき一度荷物を預けようとやってきたはずなのに迷ってしまった。
TOWE HOTEL TOYAMAで楽天トラベル経由で一泊3500円だった。
レビューでは共同バストイレとなっていたがしっかり部屋にユニットバスがあった。
冷蔵庫やテレビも付いている。
新しいビルでは無さそうだが部屋は塗り直してあるのか小綺麗になっている。
フロントの対応も丁寧で雰囲気もよく好感が持てる。
ベッドメイキングは無しらしいしフロントの営業時間は短いが鍵は持ち出しなので何も困ることはない。
立地も駅の真前だし文句のつけようがない。
さすがレビューで高評価だけある。
難点はとにかくホテルの入口が分かりにくいこと。
夕食は駅ビルのマルートの富山湾食堂にした。
後に知ったがこのビル完成して1ヶ月ちょいらしい。
外の自動食券機で買うとオーダーが飛んで出来上がったら食券番号で呼ばれるので取りに行き食べ終わったら自分で返却するフードコートのようなシステムの居酒屋だ。
これいい。
そして注文したのは千円の魚屋の角打ちセットだ。
この日は刺身3枚、白えび天ぷら、ホタルイカ沖漬け、イカの墨イカ漬けと生ビールだった。
お得すぎる。
生ビールが550円なら料理は450円ということになる。
あり得ん。
白えび天ぷらは昼間の専門店が美味しかったが十分こちらも美味い。
あのお店では富山湾産をアピールしていたが(おそらく)外国産でもこのサイズのエビだと味の違いは本当に分かりにくい。
もう一回日本酒の角打ちセット(千円)を頼みたかったが堪えてお店の横で販売してる大名巻きとビールその他を買ってホテル飲みした。
そういえばこの太巻きの味だ。
30年近く前に東京から某銀行のプロジェクト立ち上げのヘルプで富山市にエッコラエッコラとやって来た時にこちら在住の先輩方に小さな居酒屋で奢って貰った巻き寿司が忘れられなかった。
当時はカネに物をいわせておいしい寿司屋も巡り歩いていて舌が肥えていた。
それでも鮮烈なうまさがあの時食べた巻き寿司にあった。
あの美味しさが忘れられず記憶と共にそのままにしていた。
仕事を辞める直前に高岡市に仕事でやってきてあの時の巻き寿司が忘れられず地元の人に海鮮のおいしい居酒屋と注文して連れて行って貰ってもらった。
でもメニューにそれらしいのはなかった。
今回富山で食べた大名巻きがあの時に食べた巻き寿司だったと記憶がつながっただけで嬉しい。
大名巻きらしき食べ物は何度か食べているが白えびが入っているのがポイントなのだろう。
今回富山にやって来てよかった。
心残りがひとつまたひとつと解消されて天に召される日が近づいているよう。
(いやいやまだ当分先の話だw)
懐かしい記憶が蘇りアルコールも入って気分よく就寝だ。
明日はこの旅の目的地へ行くのでさっさと寝た。