TBSのがっちりマンデーで久々に感心したビジネスモデルを放送していた。
2022/8/21放送の「業界新聞記者に聞いた!2022年儲かり新商品ニュース」の回で(有)ビッタァルトレーディングという宝飾販売業者を紹介していた。
一般的に宝飾業界は右肩下がりの斜陽産業になりつつある。
そんな業界の中で売上が右肩上がりに息巻く有限会社がある。
(有)ビッタァルトレーディングだ。
社長は23年前にインドからやってきて日本で起業した。
同社は世界から宝石を輸入して自社で加工、販売している。
ここまで聞くと普通の宝石商だ。
しかし売り先と売り方が独特だった。
数年前までは訪日外国人向けに宝石を販売していたようだ。
しかし新型コロナ禍の影響で訪日外国人客が激減した。
そこで社長が考えついたのが母国にいるフィリピン人に日本在住のフィリピン人が宝石を日本からライブ販売する方法だ。
事務所に多くのフィリピン人が集まってスマホで宝石の現物を見せ良いものだと口八丁でリモートの相手に販売していた。
販売員のフィリピン人は同社の社員ではない。
歩合制のアルバイトらしい。
なぜ日本で加工したジュエリーがフィリピンで売れると言えばやはり日本という国の信用だ。
フィリピン人にとって日本で作ったものは「ニセモノが少ない」、「品質がいい」とブランドになっている。
販売方法は日本在住のフィリピン人のアルバイトさんが自国に居る知り合いに販売したりSNSでつながっているフォロワーさんなどとスマホでつないでライブ販売していく。
誰に売るかすら販売員にお任せのようだ。
ライブ販売は中国内ではよく見かける販売方法であり日本企業が中国に似たような事をやっているニュースを以前観た。
但し通常は社員や会社が雇った通訳などを介して販売する。
それにターゲットは市場規模が大きな中国でなくフィリピンであり販売する人も全員フィリピン人というのが面白い。
宝石商から販売員が仕入れる価格は決まっているが販売員がお客に売る価格は販売員が決める。
販売する宝石も部屋に並んでいるものから販売員が自分で選んで売っていく。
番組ではビッタァルトレーディング売値3万円の宝石を販売員が3万3千円で売る例を紹介していた。
この差額3千円が販売員の利益になる。
販売価格はいくらに値付けをしてもいいらしいがあまり高ければ他の販売員の売っている情報などからあのセラーは暴利だとレッテルが貼られて売れなくなる。
だからある程度は良心的な価格で販売しないといけない。
もちろん安すぎると儲けが出ない。
強欲すぎずバランスがよく売り上手なフィリピン人がトップセラーになれるわけだ。
資本主義の基本のキを見ているようだ。
何とトップセラーは1日の売り上げが1千万円に届くらしい😳
ピンハネを5%と安く設定しても50万円の稼ぎだ。
日本という信用を利用してお金に貪欲なフィリピン人がゴールド好きな母国にいる友人知人やSNSのフォロワーに売る仕組みになっている。
購入するフィリピン人にとっても信用のある日本製の宝石を信用のある人から手に入れるわけなので満足感も高いのだろう。
それをインド人が経営しているわけだ。
うーん
インド人ならインドからリモートでやればいいと思うが日本という国の信用を最大限に利用している。
自分が顧客でもインドからリモート販売する宝石なんてほとんどニセモノだろうと絶対に買いたくない笑
このアイデアを日本人が考えたわけではないので少し残念だ。
逆に国内にいると日本の信用にどの程度の価値があるのかが分かりにくいので外国人しか思いつかないのかもしれない。
他の業態にも外国人が乗り込んできて他人の褌を利用して稼ぎだす前に日本人が日本の信用を使ってやるべきだ。
世界から見る我が国の信用は先輩方が長い期間かけて積み上げた財産だ。
特殊犯罪の元締めやその予備軍の奴らもおれおれ詐欺なんてやめてこういう真っ当な業者を目指したらいかがだろう?
場所確保して人集めて電話かけて騙す代わりにスマホで映像使って商材を売るだけだ。
商材さえ決めればノウハウに大差はないぞ笑
詐欺は見つかって捕まれば終わりだが真っ当な商売なら継続性は高い。
宝石以外にもeコマースの写真だけでは買いにくい単価の高い日本製商品をライブ販売というのはありだ。
そして売り子が売れば売るほど儲かる仕組みなら自国の国民性をよく知っている在日外国人がガンガン売ってくれる。
これほど大規模ではなくてもとりあえず外国人を数人集めてこじんまりとやることもできそう。
何を売るか、どこの国へ売るか、ライブ販売が向いている国民性か、配送手段などが決まればうまくいくかもしれない。
例えばタイならフィリピン同様にゴールド好きで日本に対する品質や信用も高いので同じように宝石でやってみるのもありだ。
ただタイ人はフィリピン人程にアグレッシブなお金の貪欲さは感じられず難しい気がする。
日本人に近い。
あの会社はうまいこと人種も選んでいる。
海外に出かける時や海外の動画を観ている時にこのビジネスモデルを頭に浮かべでどんな商材を扱ったらその国民相手にうまくいくか考えてみることにしよう。
今すぐ商売を始めたいわけでもないが何かめぐりあいでもあれば。