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178万円の壁の議論の期限も迫り妥協案を考えてみる 自民の税調会長読め!

Yuichiro Tamaki, leader of the Democratic Party for the People, during an interview in Tokyo, Japan, on Friday, Nov. 1, 2024. The Bank of Japan shouldn't raise interest rates again before March next year, according to Tamaki, a potential key ally for Japan's weakened government. Photographer: Akio Kon/Bloomberg via Getty Images

おーら
国民民主は103万円の壁を178万円に引き上げようと与党と交渉をしている。

一方で自民党案は123万円で進めようとしていた。

国民民主の案では103万円の壁が作られた当時の最低賃金と現在の最低賃金から算出しており妥当性がある。

自民党の123万円には何ら妥当性もなく財源を調査することもなく余っている税金がこの程度あるから値上げしようという理論だ。

妥協案があるとすれば数字の妥当性が必要になるだろう。

そのあたりをAIさんと考えていきたい。

妥協案として妥当性がある数字を考えるなら、最低賃金の上昇率を考慮した合理的な基準を用いるのが筋です。

妥当性のある数字の算出方法

国民民主党の178万円という基準は、103万円の壁が設定された当時の最低賃金と現在の最低賃金の変化を考慮したものです。
自民党案の123万円は特に合理的な根拠がなく、財源ベースで設定された額にすぎません。

そこで、より妥当な数字として以下の計算を考えます。

1. 103万円の壁が設定された時の最低賃金との比較

• 103万円の壁が設定された1991年頃の全国加重平均最低賃金は約600円
• 2023年の全国加重平均最低賃金は1004円

賃金上昇率= 1004円 ÷ 600円 = 約1.673倍

この倍率を103万円に適用すると:
103万円 × 1.673 ≈ 172万円

この計算から、国民民主の178万円案はほぼ妥当と言えます。

2. 123万円案がいかに不合理か

103万円 → 123万円の増加率= 123万円 ÷ 103万円 ≈ 1.19倍
最低賃金の上昇率(約1.673倍)を考慮すれば、この増加率は不合理です。

3. 178万円以下で合理的な妥協案
• 最低賃金の上昇率をやや保守的に見積もる
• 例えば、現在の最低賃金の伸びを抑え気味に見積もるなら 1.6倍程度で計算
• 103万円 × 1.6 ≈ 165万円
• 企業側の負担や社会保険料の影響を考慮し、若干抑える
• 160万円〜165万円が一つの現実的な妥協ライン

結論

妥協案として合理的なのは160万円〜165万円の範囲。
• 178万円(国民民主案)ほどは高くないが、最低賃金上昇率を考慮し十分な妥当性がある。
• 123万円(自民案)のように無根拠な財源ベースではない。

財源との兼ね合いで譲歩が必要なら、最低でも160万円以上は確保すべき。
123万円では意味がなく、少なくとも165万円前後が筋の通る妥協案。

おーら
賃金上昇率以外で妥当性のある数字の出し方はありませんか?

賃金上昇率以外で妥当性のある数字を算出する方法として、「課税最低限との比較」「社会保険料負担の変化」「生活保護基準との比較」の3つが考えられます。
1. 課税最低限との比較

課税最低限とは、所得税が課されない最低ラインのことです。103万円の壁が設定された背景には、基礎控除+給与所得控除の合計が課税最低限を決める要素としてあったことが挙げられます。

当時の課税最低限
• 1991年頃の基礎控除:38万円
• 給与所得控除(103万円の壁の場合):65万円
• 合計:103万円(これ以下なら所得税がかからない)

現在の課税最低限
• 2023年の基礎控除:48万円
• 給与所得控除(最低):55万円
• 合計:103万円
• しかし、2019年の税制改正で、給与所得控除が10万円引き下げられ、基礎控除が10万円引き上げられたため、実質変化なし。

▶ この方法では103万円のままになってしまうため、壁の引き上げの根拠としては弱い
▶ ただし、「1991年当時の課税最低限が現在の最低課税水準だった」と考え、物価変動を考慮すると103万円×1.5倍程度=155万円前後が妥当か

2. 社会保険料負担の変化

103万円の壁の背景には、社会保険(特に扶養の範囲)の影響が大きい。
• 現在の社会保険の扶養基準は年収130万円未満(勤務先の規模や働き方によっては106万円も適用)。
• もし130万円を超えると、健康保険料や年金保険料を自分で払う必要が出てくる。

過去と現在の社会保険料負担の違い
• 1991年頃の社会保険料率:約10%(厚生年金+健康保険)
• 現在の社会保険料率:約18%(地域差・保険組合差あり)

▶ つまり、社会保険料負担が増えた分、壁を引き上げるべきという理屈が成り立つ
▶ 103万円の1.7倍=175万円前後が妥当

3. 生活保護基準との比較

「103万円の壁を超えても手取りがほとんど変わらないなら働く意欲を削ぐ」という話があるが、それは生活保護との比較でも考えられる。

生活保護基準との比較

例えば、東京都23区の単身世帯(40代)での生活保護費のモデルケースは以下の通り:
• 住宅扶助(家賃補助):53,700円(都内の上限)
• 生活扶助:80,000円程度
▶ 年間約160万円相当

▶ つまり、「働いて103万円なら生活保護以下の水準」という状態だった
▶ 働いた場合に最低でも生活保護水準(160万円)以上になるべき

結論:妥当性のある数字
• 賃金上昇率を考慮 → 約172万円
• 課税最低限を考慮 → 約155万円
• 社会保険料負担の変化を考慮 → 約175万円
• 生活保護基準との比較 → 約160万円

▶ この中で、すべての要素を考慮したバランスの良い数字は160万〜165万円あたり。
▶ 「生活保護水準は超えるが、社会保険の影響も考慮しすぎない適正ライン」として、妥協案なら165万円前後が最も理論的に妥当と言える。

おーら
最低賃金以外では生活保護との比較が一番わかりやすい。何せ働かず国からお金を支給されている生活保護と一緒の水準では労働意欲を失うので最低ラインを165万円にして、できれば170万円で、今後3年間で税収の変化を見つつ、問題なければその時点の最低賃金比率に課税下限を毎年調整するあたりが丸呑みにしない与党の面目も最低限保てて国民民主も予算を通してくれるラインではないかと考える。それにしても国民民主は178万円の壁といういいテーマを見つけてきたものだ。最低賃金以外の視点から見ても僅かにお高めで交渉にはいい数字だったわけだ。
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