この記事は医龍とフィクサーについてあらすじが見えてしまうので勘のいい方は展開すら読めてしまいそうで、両者のドラマを何の知識もないまま観たい方はここで閉じてください。
天才的なリーダーが仲間を集め、絶対に不可能と思われるミッションに挑む—— そんなチーム戦の醍醐味が詰まったドラマが好きなら、あなたにピッタリの作品がある。
それがWOWOWの『フィクサー』だ。
『医龍』でバチスタ手術のために最強のチームを結成した朝田龍太郎のように、『フィクサー』の主人公・設楽拳一(唐沢寿明)も、ある目的のために優秀な人材を集め、戦略的に運用しながら戦いに挑んでいく。
「医療」と「政治」という異なる舞台ながら、チーム作り、チーム運用、そしてチーム戦 という構造が驚くほど似ているのだ。
『医龍』が好きならハマる!『フィクサー』のチーム戦の魅力
① チーム作り—— “天才”は仲間を見極める
『医龍』では、朝田龍太郎がバチスタ手術を成功させるために、それぞれの分野で卓越した能力を持つ仲間を集めていった。
• 麻酔科医 —— 圧倒的な腕を持ちながらも、病院内では孤立していた。
• 助手 —— 当初は頼りなかったが、成長とともに重要な存在に。
• 管理職 —— クールで有能だが、組織の論理に縛られていた。
・内科医 —— 当初は朝田に懐疑的だが、娘の手術から協力する。
彼らが朝田の実力を認め、チーム「ドラゴン」の一員として動き出す瞬間こそ、『医龍』の醍醐味のひとつだった。
同じように『フィクサー』でも、主人公・設楽拳一は、ある目的を達成するためにキーパーソンをスカウトしていく。
• 冷静沈着なジャーナリスト —— 正義感が強いが、単独では力が及ばない。
• 野心を秘めた弁護士 —— 法の世界で頭角を現すも、まだ未熟な部分もある。
• 裏の世界に通じる協力者 —— 汚れ仕事を請け負いながらも、目的のために動く。
最初はバラバラだった彼らが、設楽の計画のもとに少しずつ結束していく流れが、『医龍』と共通する最大の魅力だ。
② チーム運用—— それぞれの役割を最大限に活かす戦略
優秀なメンバーを集めるだけでは勝てない。
『医龍』で朝田は、個々のスキルを最大限に発揮させるために、絶妙なチームワークを作り上げた。
• 荒瀬の麻酔技術がなければ、朝田の手術も成功しない。
• 伊集院の成長によって、朝田はより難易度の高いオペに挑めるようになる。
チームの能力を最大限に引き出し、状況に応じて適切な指示を出すことで、絶体絶命の状況を何度もひっくり返してきた。
『フィクサー』でも、設楽はまるで「オペ中の朝田」のように、
状況を冷静に分析し、適材適所に誘導や指示を出して、チームを勝利へと導く。
• ジャーナリストには、権力者のスキャンダルを暴かせる。
• 弁護士には、法的な抜け道を見つけさせる。
• 裏の協力者には、ここぞというタイミングで“仕掛け”をさせる。
まるで手術のように、一瞬の判断ミスが命取りになる戦いの中で、設楽は冷徹な決断を下し続ける。
③ チーム戦—— 組織の理不尽に立ち向かう
『医龍』では、患者の命を最優先する朝田と、病院の権力争いを重視する組織との対立が描かれた。
• 「命を救うための手術」をしたい朝田 vs 「病院の利益」を守りたい上層部
• 「実力で認められたい」伊集院 vs 「コネと派閥で決まる」医局制度
この構図は『フィクサー』にも共通する。
• 「真実を報道したい」ジャーナリスト vs 「スポンサーや権力に屈する」メディア
• 「正義を貫きたい」弁護士 vs 「法律の抜け道を利用する」権力者
『医龍』のチーム・ドラゴンが、理不尽な組織と戦いながらも患者を救い続けたように、
『フィクサー』の設楽チームも、腐敗した権力構造に立ち向かっていく。
『フィクサー』は “政治版・医龍” なのか?
『医龍』は「医療の現場」という戦場で、天才外科医がチームを率いて人の命を救う物語 だった。
一方で『フィクサー』は、「政治の世界」という戦場で、ある目的のために天才フィクサーがチームを動かす物語 だ。
舞台は違えど、
• 天才的リーダーがチームを結成し、運用しながら戦う
• 理不尽な組織に立ち向かい、目的を達成していく
• 絶体絶命の状況から、驚くような逆転劇を見せる
という共通点が多く、『医龍』が好きなら間違いなく楽しめるはずだ。
『医龍』で朝田が「バチスタ手術の成功」という大きな目標のために仲間を集めたように、
『フィクサー』の設楽も、ある壮大な計画のために人材を動かしていく。
その計画の正体は—— ぜひドラマを観て確かめてほしい。
