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2025沖縄旅行記

【初日】

なんとなく国内旅行がしたくなって、あちこち探してみたけど、どうもピンと来る場所がなくてLCCか新幹線でサクッと行ける範囲で考えて、結局「那覇でいいか」となったのが今回の旅のきっかけ。

1週間前にジェットスターのチケットと、そこそこ安めのホテルを予約して、朝10時の便で出発。セントレアのプライオリティパス特典が時間の都合で他に寄れなくて「ぼてぢゅう」しか使えなかったのはちょっと残念。でも、どら焼き5個のおまけはマジ助かる(笑)。

那覇の4月下旬は、名古屋と比べて最高気温は同じくらいだけど、最低気温が名古屋15℃に対して那覇は20℃。なので服装は初夏スタイルに。ところが、家から中部空港までの電車がやたら寒かった…春なのに油断できない。

荷物は4.5kg。ちょっと重めなのは、タブレットとスマホ2台のせい。AI中毒っぽくて、朝も出かける前に大量の動画生成が終わったらシャットダウンするようにセットしてから家を出た。ギリギリで間に合った感じ。

最近、生成AIで動画を作ってYouTubeにアップするのが日課で、全然お金にならないのに仕事みたいに毎日やってしまっている。もはや趣味というか、取り憑かれてるレベル。危険じゃないけど、ちょっとやりすぎ感があるので、こうしてAIから物理的に離れるための旅行は案外大事だったりする。

さて、今回の旅には特に目的はない。でも、毎回おもろまちのあたりでダラダラするのもマンネリだし…昼には那覇に着くので、少しは動こうかと。

とりあえず国際通りをぶらぶら歩いて、ランチは「どん亭 牧志店」で、ミニ牛丼とミニ沖縄そばのセットをいただいた。観光客も地元民も入りやすいリーズナブルな食堂で、手軽に沖縄気分が味わえるのがいい。

そのあと、徒歩で「福州園」へ。那覇市と中国・福州市の友好都市関係を記念して造られた庭園で、入場料も安くてちょっとした異国気分を味わえる穴場スポット。静かで落ち着く空間。

宿は「B/Cホテル那覇」。ここがかなりのセルフサービススタイルで、最初は入館方法が分からず少し困った。アゴダで予約していたのに、チェックイン案内のメールが届かず、建物の入り口で記載されていたサポートセンターに電話していると、スタッフの方が飛んで来てくれて対応してくれた。

おそらくメール不着はアゴダ側のシステムトラブル。でも、それ以外は超快適。価格と設備のバランスが過去泊まったホテルの中でも断トツで良かった。カプセルホテルの料金帯で、まるでマンスリーマンションか、1泊1.5万円レベルの質感。徹底して人件費をカットして、設備に全振りした感じ。格安ホテル界の新星かも。他のホテルもこういうスタイル見習ってほしい。

【二日目】

この日は、ゆいレールの1日乗車券を使ってのんびりぶらり旅。チケットはジョルダンアプリで購入したけど、さっそくちょっとしたトラブルが。

旭橋駅でQRコードをかざそうとしたら、スマホのモバイルSuicaが勝手に反応して支払いがSuicaになる。結局、窓口で毎回QRコードを見せるスタイルに変更。原因はiPhoneのNFC設定で、Apple Payのエクスプレスカードを一時的に「なし」にすれば良いらしい。便利なようでちょっと面倒。使い終わったら元に戻さないとSuicaが使えなくなるのも地味に厄介。

気を取り直して、まずは浦添前田駅で下車して「浦添城跡」へ。

ここは14世紀に築かれた沖縄のグスク(城)で、琉球王朝以前の歴史を感じられる場所。標高130mくらいの小高い丘にあって、眼下に那覇市街や東シナ海も望める。

たまたま地元の小学生たちが先生に引率されてハイキングしていて、ほのぼのした空気。お年寄りでも歩けるくらいのゆるやかな登りで、ちょっとした散歩にちょうどいい。最後には、近くにある小さな資料館(入場料100円)にも立ち寄って、浦添の歴史をざっくり学んで駅に戻る。

お昼は再びおもろまちエリアへ戻り、サンエー那覇メインプレイスで買い出し。沖縄ローカルのお惣菜「くむいじの天ぷら」とパンを調達して、ベンチで軽くランチ。初めて食べてみたが、くむいじの天ぷらって、衣が分厚くて甘めでふわっとしてて、なんだかおやつ感覚でおいしい。

午後は少し暑くなってきたので、ホテルに戻って上着を置いて軽く昼寝……のつもりが、なんだか逆に体調がだるくなってしまった。やっぱり昼寝は難しい。

夜は外食せず、近所のスーパー「かねひで」で簡単にお弁当を買って部屋でのんびり夕食。沖縄って、スーパーのお惣菜がけっこうレベル高くて、地元の食文化に触れるには意外と穴場。健康的で経済的で旅先ではありがたい存在だ。

【三日目】

気づけば12時間近く寝てしまっていた。
沖縄に来ると何故か毎回体調が悪くなる。前回だったか、前々回だったかは忘れたが、どうも寝付きも悪く、体が重くなる。でも今回はよく眠れた。

今日の予定を考える…が、そもそもノープランで来てしまったうえ、「獣の奏者」のオーディブルにハマってしまい、何をするかすら思いつかない。今日もまた、適当にハイキングでもして読書しようかと、儀保駅から首里城方面を歩くことにした。前に来たときは土砂降りだったので、晴れているうちに回っておくのもいいだろう。

移動には、平日10時〜16時(実際は16:59まで)に使える「ゆいレールのオフピーク一日乗車券(600円)」を購入。ホテルと観光地の往復をすれば元が取れるし、昨日も15時には戻っていたので、これを使えばよかったとちょっと後悔。
ちなみに首里城まではホテルから5km程度。歩いて行ってバスで戻るのもアリだが、地図を見るとおもろまち駅からも案外近そうだったので、今回は乗車券を活用して移動することに。

ただし、天気予報を見ると今日もまた雨が降りそうな気配。

おもろまち駅から30分ほど歩いて、まずは「玉陵(たまうどぅん)」へ。入館料は300円。静かな場所で、落ち着いた雰囲気がある。次に守礼門をくぐって首里城方面へ。

首里城自体は現在も改築中なので、外観だけ見て中には入らずスルーした。

首里駅からゆいレールでおもろまち駅へ戻り、「やっぱりステーキ 新都心真嘉比店」でランチ。1100円のランチステーキは相変わらずコスパ抜群。しっかりした赤身肉で、ほどよい弾力もあり美味しい。普通に食べられる感じだったので、多分アメリカ産かな。落ち着いて食べながら、午後の予定を考える。

ゆいレール沿線で、まだ行ったことのないスポットを探してみると──
・さいおんうふシーサ
・がじゃんびら公園
・愛のシーサー公園
・仲間の大石
・ちょうちょうガーデン
あたりが候補に。体調も悪くないし、今日は一日乗車券の元をしっかり使って、未踏スポットを散歩することに。

最初に「さいおんうふシーサ」を見て、次に「がじゃんびら公園」に向かう途中、急に空が暗くなり、そして土砂降り。慌てて引き返す。

ホテルに戻ろうとしたが、タイミング悪くエレベーターがメンテナンス中。階段は外からの侵入防止のため鍵がかかっており、上がることもできない。火事が起きたらどうするんだろう、とちょっと怖くなる。
サポセンに電話するのも面倒だったので、再びおもろまち方面へ移動し、サンエーのスーパーで飲み物を買ってしばらく休憩。

スタバかミスドでゆっくりしようかとも思ったが、平日昼過ぎにもかかわらず意外と混んでいた。
「那覇のみんな働け!(笑)」と心の中でツッコミを入れながら、結局スーパーの休憩スペースでゆったり過ごすことに。

雨は止んだものの、もうすっかり腰が重くなってしまい、どこにも行く気になれず。


夕方、ホテルに戻り、2階の共用スペースで豆を挽いてデロンギのコーヒーメーカーでコーヒーを淹れる。これが地味に嬉しいサービス。
かねひでで夕食を買い、部屋で食べて、そのまま眠りについた。

このホテル、レンタカー付きプランや無料の電動アシスト自転車の貸し出しもあって、設備のサービスが徹底されているのがいい。場所は旭橋駅から少し奥まったところにあるが、クルマがあれば問題ないし、なにより夜が静かなのが最高。ただ、スタッフは学生アルバイトだけのようで、完全にマニュアル化されて動いている感じがする。 ここを拠点にして格安レンタカーのニコニコやガッツで借りて近所の24時間900円駐車場に保管して観光移動するとかなりコスパのいい那覇旅行ができそう。

これからのホテルの方向性を感じた。

但しフロントスタッフは居ないセルフサービスホテルで、トラブル時に自己解決若しくは諦めができないタイプの人には、厳しい宿かもしれない。

要は今までの至れり尽くせりのホテルに慣れたお年寄りはやめた方がいい。

昼過ぎにエレベーターが止まっていて戻れないとかトラブルがあればおそらくお年寄りは悪い評価をつけるだろう。

だから、セルフサービス系コスパホテルの評価が下がっていくのはこういう新しいホテルの将来性を失うので絶対に泊まるな!と言いたい(笑

【四日目】

夕方便なので、14時くらいまでは那覇をうろちょろできるが、正直ちょっと面倒だ。腹が立つことに、これまでずっと曇りだったのに、最終日だけピーカン晴れ。どこか回りたい気持ちもあるが、翌日は戻らないといけない予定があるので、空港に近い「イーアス豊崎」で時間を潰すことにした。ついでに海も見えるし。

バスを調べたところ、最寄りの旭橋駅から出ているらしいので歩いて向かうが、バス停の場所が違う。ネットで探すと「ローソン旭橋駅前店」の前の停留所だった。豊崎美らSUNビーチ前へ行くバスは55、56、88、98系統など何本もあるので、来たバスの運転手に聞いて乗ればよい。

途中、たぶん中国人っぽい20歳前後のアジア系の女性が、両替だけして降りようとするシーンがあった。運転手のお爺さんが「お金を入れろ」みたいなことを言っていた。どうやら彼女は「両替=支払い」だと思い込んでいたらしく、お釣りをもらったと思い込んでしばらくフリーズしていた。そのせいで運転手はだいぶ苛立っていた。

自分もマレーシアで、未だに理由も分からずバス運転手にブチ切れられたことがあるので、この場面では女性の肩を持ちたくなる。確かに「両替と支払いは別」という注意書きは日本語と英語であったけれど、中国語と韓国語はなかった。沖縄の観光なんて、今や中国人で持っているようなものなんだから、バスの案内ももっと分かりやすくすべきだ。

チケット番号と掲示板の番号から運賃を調べるシステムなんて、日本でしか見たことがない。海外だと、距離に関係なく一律料金のバスも多いし、もし「これは地元民用のバスです」と言いたいなら、観光客乗車禁止にでもしたらどうだろう。那覇のバス会社さん。

もちろん、旅行前に交通手段を調べておくのは大前提だが、それでも日本の交通システムは外国人には分かりにくい。運転手が過去にトラブルを多く抱えてイライラしていたのかもしれないが、問題の根本は「不親切な支払い方法を放置しているバス会社」だ。今どきQRコードチケットでも発行して、コードをかざして紙幣を入れたら自動でお釣りが出るくらいはできるだろう。それが外国人向けのサービスになるなら、外国人運賃として別料金にしてもよい。

話を戻そう。バスに乗ってイーアス豊崎に入り、まずはA&Wで900円のJr.モッツァバーガーセットを食す。イーアス内にはイオンがあり、ステーキ屋のランチもかなりコスパが良いのだが、A&Wは沖縄じゃないと滅多に食べられないのでそっちを選んだ。個人的には、A&Wはマクドより好きで、バーガーキングと同じくらい評価している。

A&Wの外には空港への連絡バスが停まっていた。コロナ禍の頃は臨時停留所から無料のシャトルバスがあったが、今は有料。近くの「アウトレットモールあしびなー」からは空港行きのシャトルバスが出ており、休日にはイーアスとあしびなー間に無料バスもあるらしい。

ということで、イーアスをひと回りしたら、歩いてあしびなーへ移動してシャトルバスに乗ることにした。イーアスは休憩スペースも広くて居心地が良い。前にも書いた気がするが、平日とはいえ人がこれだけ少なくてやっていけるのだろうかと心配になる。

最後にイオンでお土産を購入し、あしびなーへ移動。入ってみたものの、ブランド品には興味がなくなってしまったので2〜3ショップを覗いてすぐ飽きた。結局、早めにバスで空港へ向かうことに。だが、無料のシャトルバスは運行しておらず、路線バスで350円かかった。

中部空港には10分遅れで到着。第二ターミナル側にあるプライオリティパス対応のハンバーガー屋へ急いだが、ちょうど営業終了してしまっていた。遅延がなければ間に合っていたのに…仕方なく「ぼでぢゅう」で30分待って夕食をとって帰宅。

今回の旅費は食事を除いて約42,000円。観光をしていない割にはちょっと高かったかもしれない。

旅の道中で聴いていたオーディブルの『獣の奏者』が、中部空港に着陸したタイミングでちょうど完結を迎えた。出発時に第2巻からスタートして、帰るまでに第4巻まで聴き終えたことになる。おそらく今回の旅の思い出は、この本の感想になりそうだ。児童文学らしいが、大人でも十分に楽しめる内容。朗読している声優さんもとても上手なので※、興味のある方はぜひオーディブルで聴いてみてほしい。なんだかアマゾンの回し者みたいな終わり方になってしまった(笑

※2009年のこの作品のNHKアニメで主人公の母親役を担当していた。

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