今年一驚いたニュースだ。
日本郵政グループ労働組合(JP労組、組合員数約24万人)が非正社員の待遇改善を図る同一労働同一賃金の機運が高まっているとし正社員だけに認められている扶養手当や住居手当など五つの手当を非正社員にも支給するよう求めた。
これに対し、会社側は組合側の考え方に理解を示して「年始勤務手当」については非正社員への支給を認めたが「同一労働同一賃金」を考慮して正規社員に支給されている手当をなくす対応を発表した。
出典朝日新聞デジタル
手始めに住宅手当をなくす。
毎月の支給額は借家の場合で最大27000円、持ち家は購入から5年間に限り6200~7200円で、廃止で年間最大32万4千円の減収になる。
詳しく分からないが人によっては年収の3~5%の賃金引き下げになるのだろうか。
日本郵政グループの今回の判断で、正社員の待遇を下げて対応する企業が広がる可能性がある。
成功すれば「正社員の業務内容」 = 「非正規雇用者の業務内容」 の企業は喜んで右に倣うだろう。
経営者から見ればコロンブスの卵のような必殺技。
こんな簡単に賃金コストを減らす手段は見たことがない。
労組側「非正規の待遇を見直せ!国の方針だぞ!(ホラホラ~)」
会社側「分かった、正規社員の手当を引き下げて一緒にしてやったぞ(えへへへ)」
労組正社員「えええ〜」ってまるでコントのような内容だ。
政府の示している「同一労働同一賃金是正」の御旗の下の方針通りなのでいくら元国営とはいえ政府も口を出せないだろう。
あとは日本郵政グループからどれだけ若手正社員が辞めていくかだ。
そして来年の内定者が何パーセント逃げるかが会社側のこの施策の成否にかかっている。
日本郵政グループ社員を他の企業がどれだけ欲しがるのかは不明だが今更40~50代の転職は難しい。
しかし20~30代ならつぶしは利くだろう。
若手社員がどんどん辞めて施策が間違っていたと別の手当などで補填する撤回宣言をしないとニュースの通り他の企業に大きな影響を与えてしまう。
立ち上がれ郵政グループ若手社員!
と朝日新聞や左系団体あたりが騒ぐべき。
朝日さんくだらない政府叩きの森友問題よりまずは国民の生活を守ろうぜ。
もちろん 「正社員の業務内容」≠「非正規雇用者の業務内容」 であれば待遇格差があっても問題ないが、全く同じ業務なのに正社員が非正規に対してアドバンテージがある企業の待遇見直しが今後増えていく可能性が高い。
そして労組は非正規の待遇改善要求については口をつぐんでしまうだろう。
今後の郵政の動向について注視したい。