現在の年金問題にはまるで興味がないがこのニュースばかり目につくので根本原因は何だろう?とテキトーに考えてみた。
現在の厚生年金、国民年金制度の屋台骨が作られたのは1960~70年代である。
1985、1989、1994、2000年の改正を経て現在に至るが物価スライド制の修正や学生の強制加入、各種免除を追加しているだけで大枠で変化はない。
後半は支給開始年齢を引き上げていっただけといってもいい。
年金制度ができた1960~70年代の家族の代名詞といえばタイトルにある通りサザエさん、そう日本国民みんなが知ってる磯野一家だろう。
マスオさんのような婿養子はメジャーではなかったが夫婦で男女逆の2世代や3世代が一般的な家族構成だった。
もし現代に磯野家が居れば54歳の波平が65歳で定年退職する頃にマスオ(43)カツオ(22)でタラオ(14)となる。
この時の家族の収入を考えると波平が厚生年金受給者になりマスオはバリバリの中堅社員で、カツオは新卒入社のリーマンだ。
タラオはまだ学生で収入はない。
すると磯野家のボーナスを除く毎月の収入はこのように仮定できる。
波平&フネ 厚生年金 約20万円
マスオ 給与収入 約30万円
(平均年収432万円)
カツオ 生活費負担 約5万円
(新卒年収200万円)
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生活費合計 55万円
(設定上マスオは早稲田大卒なのでもし40代管理職なら700~900万円程度の年収を得ていそうだが平均的な家族という仮定なので平均年収にした。波平も原作初期では京大卒の局長らしいので30万円以上の厚生年金があってもよさそうだが扶養者をフネ、わかめの2名として平均以下の20万円とした。退職金もしくは生涯15万円程度の企業年金もあるはずだがそれもばっさりカットした)
この生活費の中からわかめとタラオの学費をねん出すればいい。
自宅は一軒家でローンがどれだけ残っているか不明だが毎月15万円程度支払っても問題ないし波平の年齢から30歳で家を建てたとしても35年でローンで完済していると考えられる。
7名と1匹の大家族なので食費もかかるだろうが人数が増えれば食材のコスパもよくなるので13万円あれば十分だろう。
もし生活費に40万円かかっても15万円は貯蓄(もしくはローン返済)できる計算になる。
だから波平夫婦は老後何も困らない。
三河屋さんの場合は国民年金しか加入できないので引退したら7万円程度しか収入が無くなるがサブローが後を継ぎ同居経営すれば逆に収入が増える。
(リカーショップやスーパー乱立に小売の酒屋がやっていけるかは別の話)
今の日本の家庭がサザエさんの世界のまま2世代3世代家族が一般的なら年金問題はなかったはず。
老後不安社会と記事を書き騒いでいるような人々が自由を求めて核家族に変えて問題を生み出してしまったともいえる。
実際には我々の親世代からなので国民の50〜90代が核家族化を推進したわけだ。
若い人々は被害者でもありその一方でサザエさんの世界のように親と必ず同居で老後の面倒みることも少なくなり自由を得ている。
故に悪いことばかりではない。
なぜ途中で年金制度をうまく調整できなかったといえば年金受給者の投票率が高く最大の選挙票を抱えているので少しでも不利なルールに改正しようすれば党存続が危ぶまれる。
だから年寄優遇政治になっていく。
それに昔は定期預金でも3〜4%の利回りがあったので銀行に預けておけば勝手に増えていくので年金不足なんて概念すらなかったかもしれない。
(退職金が目減りしたり、積立て分を給与に上乗せして退職金をやめるとか、確定拠出年金で勝手に自分で運用しなさいと変遷したのもゼロ金利政策に他ならない)
今や国債発行しすぎて金利を上げることすら出来ないので株式などに投資するなんてリスキーな運用をしなければならない。
積立方式がよかったなんてあとの祭りだ。
「年金」というパンドラの箱はそっとしておくのがいいとこれまでの政治家が考えたのだろう。
ひどい話だがそんな政治家を送り出したのも国民だ。
打開策は40〜60代が親世代のツケを払うべく70歳以上まで働いて実績を作り若い世代に手本を示すしかないのかもしれない。
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