海外旅行をしていてホテルのWiFiの電波が悪くて困ったことがないだろうか?
高級ホテルならあり得ないが安宿をよく利用するのでこれまで海外では1/3くらいの確率でまともにWiFiが掴めずに困った経験がある。
そんな時にWiFi電波の増幅できたらいいのにと考えていた。
そこで自宅が広いもしくは一軒家などで複数階あってWiFiルーターの電波が屋内全域に飛ばない場合に利用するWiFi中継機を旅行に使えないだろうかと試してみた。
購入したのはtp-linkのre200で約1500円で購入した。
本当は国産メーカーがよかったのだが仕様などを調べても240Vに対応しているかよくわからないので電圧が載っていなくても間違いなく対応している中華メーカーにした。
スマホに加えて中国製のネットワーク機器も危険だと思っているが普段使いでないしファイナンス系アプリや個人情報が絡むアプリは元々外部のWiFi経由では使わないので大丈夫だ。
そろそろ日本製品も世界をターゲットに家電やらネット系の製品は黙って240Vまで対応した方がいい。
外観はまるでUSB電源アダプターのようで小さくて軽い。
重量は約100gだった。
そしてイーサーネットの物理ポートがひとつある。
もちろん日本語説明書がついているくらいなので技適マークもついている。
(個人的には技適をあまり気にしていないが世の中には思っているより技適おじさんが多いらしい)
そしてこのWiFi中継器は主に3つの機能がある。
分かりやすくOpenOfficeのお絵かきソフトで図解にした。
図左のWiFiの中継機だけではなく真ん中のように有線LANとこの機器をつないでアクセスポイントにもなるし図右のWiFiを受けて有線LANに変換するメディアコンバーターとしても使える。
アクセスポイントについては試していないがメーカーが公表しているので間違いない。
この機能から旅行先での使い方として4つが考えられる。
- ホテルの部屋に届く弱いWiFi電波を中継する
- スマホのテザリング電波をホテル室内で中継する
- 有線LANしかないホテルでWiFi化する
- WiFi電波を拾い有線LANしかないPCで接続する
3番は今どきそんな宿泊施設はレアだし海外ではなかった。
最近だと4年前に富山のビジネスホテルで一度あったくらいか。
さすがに今ではWiFi化しているだろう。
4番も有線LANポートがないノートパソコンは売っているがいまさらWiFi機能を持たない製品を見たことがないので考慮不要だろう。
WiFi中継機を勘違いしないで頂きたいのは一度遅くなっている(強度が落ちている)電波を拾って中継しても基本それ以上の速度にあげるようなブースターではない。
WiFi電波を拾う端末側が古くてWiFiレシーバーの能力が低い製品であれば増幅してくれる可能性もあるが今どきのPCやアップル製品やAndroidスマホなら十分高性能なので難しいだろう。
あくまで中継している場所の電波強度で出せる最高速度の電波を中継するだけであり妙な期待をしてはいけない。
だから部屋に電波が飛んでいなければお手上げで、例えば部屋の入口あたりには何とか電波が届いているがベッドまでの距離で減衰してつながらないという場合に活躍するわけだ。
もちろん電波が届いているあたりにACコンセントがないと使えない。
従って使える機会が限定される。
そして今回そこまでの弱電波環境を自宅で作れなかった。
更に2番のスマホのテザリングの中継できないかと自宅で実験したところ手持ちのAQUOS SENSE4のテザリングのWiFi電波が強力でドアや壁を挟んでも部屋中バリ3で速度低下しないので実験にならなかった。
旅行にAQUOS SENSE4やはりオススメだ。
過去に10台以上買い替えたポケットWiFiの電波は多くが数メートル離れると極端に減衰していたし5台使った中華スマホもテザリングの電波が弱かったのでそんなイメージがあった。
テザリングのWiFiが弱い機種が今でもあると思うのでその場合はスマホの近くに置いて中継機として使うことはできそうだ。
そして今回国内のとあるホテルで中継機を実機テストしてみた。
実験したのはホテルのWiFiを中継してPCに送信する1番だ。
このホテルの部屋は電波がそれほど弱いわけでもなかったので位置としてはパソコンの上方のコンセントに差し込んだ。
AM5時に試してみたのでおそらく他の宿泊客がWiFiを使っていない時間帯だ。
全部で6パターン試した。
中継器周波数の列はホテルのWiFiルーターと中継器を接続している周波数帯だ。
真ん中のPCの接続周波数が中継器かもしくは直接ホテルのルーターと接続する周波数になっている。
興味深い結果だった。
普通にパソコンやスマホでつないでもそこそこ速いので速度は変わらないと推測していたが中継器を入れた方が速くなっているのが分かる。
特に成績がいいのがルータと中継器、中継器とPCの周波数を5GHzと2.4GHzと異なるものに設定した場合だ。
5GHzは速度が出るが周波数が高いため見通しが効かない場所では電波が落ちる。
だからPCよりも電波を受けやすいと思われる中継器が5GHzを拾って2.4GHzでPCに渡した場合が一番速いのは原理として納得ができる。
5GHzと5GHzが本来は最速だが同じ周波数帯同士で干渉が起きて速度低下していると推測される。
WiFiの電波増幅は難しいだろうと主に旅行のホテルでスマホのテザリング電波を強化する目的で買ったが自身の環境ではWiFi電波強化にも使えそう。
但しこの実験はGPD POCKET2をノートパソコンとして使用しているのでWiFi性能が高いパソコンやスマホで接続した場合はこの限りではないと考えられる。
いずれは室内に電波が届くか届かないような海外の安宿で試したい。
旅行用として使っていく上でのポイントとして現地で中継機にPCやスマホでアクセスしてホテルのWiFiルーターとつなぐ必要がある。
しかしこの機械一度設定すると工場出荷状態にリセットしないとIPアドレスがわからなくなるのでtplinkrepeater.netで中継機に接続できるようにテプラで貼っておくか説明書をセットに持ち歩くといい。
設定については家庭用ルーターやポケットWiFiの設定がホイホイできる程度の知識がないと厳しい。