2021/9/24にアップルより発売されたiPad mini(第6世代)にて純正充電器ではなく65WのPD充電器で20Wを超える高速充電が可能か調査してみた。
iPad mini6では20W USB-C電源アダプタが付属している。
iPad mini5も付属の電源アダプタは12Wでありながら大容量のPD充電器と対応したライトニングケーブルがあれば18W(12Vx1.5A)で充電ができた。
新しいmini6も付属の20W以上の高速充電が可能なら残量が少なく充電時間が取れないシチュエーションで役に立つ。
検証環境は下記の通り。
本体 iPad mini6 64GBピンク
OS iPadOS15
充電器 Baseus BS-S915 65W PD1出力5Vx3A,9Vx3A,12Vx3A,15Vx3A,20Vx3.25A
ケーブル 60W用 NIMASO TYPE-C
テストにあたって大変だったのはmini6のバッテリーを空にすること。
新品なので多少弄ったくらいではバッテリーが減らない。
配達された直後でmini5から設定やアプリの移行を終えてantutuを流しても、バッテリー残が90%近く残っていたので原神をインストールしてプレイ状態で放置する作戦にした。
20W以上の急速充電ができなければおしまいになるがバッテリー残量60%で少し充電してみると25Wの出力があったので期待が高まる。
ちなみに各種充電器で試したところiPad mini6は5V、9V、12V、15Vの電圧で供給できた。
iPad mini6付属の純正品の給電電圧は9Vだった。
PDの各種電圧に対応しており高額製品のアップル製だけあって充電回路も優秀なようだ。
バッテリーを1%まで下げてスリープ状態で充電テストを開始した。
電源が落ちるまで使ってそこから充電よりはより現実の使い方に近い。
但し充電量を確認するためにスリープ状態から5分毎に一瞬だけ画面をオンにする。
結論としては出力が仕様の20Wを超えることは無かった。
期待していた30Wの急速充電は出来ない。
25.85Wと表示されていたのはバッテリー消費をさせるためにゲームをしたりベンチマークをして使用していた最中だけのようだ。
充電と消費の供給回路が別にあるのか充電は一定量供給されて重い処理のゲームなどで消費電力が乗っかる形で20Wを越えて供給されていた。
従って65Wの充電器でスリープ状態で大人しく充電していると20Wを超えて充電をすることはない。
充電時間は、
10分 14%
20分 25%
40分 50%
60分 71%
80分 86%
と推移して104分でiPad上は100%充電となった。
9V供給する純正充電器も同じ電力供給をしていたのでほぼ同じ結果か若干遅くなると考えられる。
但し100%表示後も2-3W程度充電し続けており5Vに低下して完全に停止し満充電となったのは、
2時間6分
だった。
グラフに示すとこのようになる。
青線が充電量(%)、赤線が電流(A)だ
50%あたりまでは16~18Wで充電されて充電量が増えていくとバッテリー思いやり充電が働き徐々に電力(電流)を落として1時間44分で100%表示となり2時間6分で充電供給が完全に停止した。
総充電出力が25.17Whで3.7Vで換算すると6802mAhとなり、iPad mini5が5124mAhなのでほぼ同じ容量とした場合に充電効率は75%なのでいい線ではないだろうか。