アメリカ発の有名なAIアプリはChatGPT。
その類似品は多数存在するが、中国が発表した同様のAIはこれまで特に大きな話題にはならなかった。
しかし今回の中国産AIのディープシークが注目される理由は、学習コストの劇的な低下にある。
言語生成AIを賢くするには莫大な学習コストが必要。
人間に喩えれば、東大生を輩出するため親は高額な塾料負担と本人の絶え間ない努力が必要だったのが、義務教育とマル秘のノウハウだけでストレート合格するようなものだ。
この高額な塾に相当するのが、GoogleやMetaが投資しているデータセンターである。
このデータセンターでは、Nvidiaが販売しているAIの頭脳に当たるGPUが大量に稼働している。
しかしディープシークは、これらの大規模なデータセンターやGPUに頼らず、低コストで同等の性能を実現する可能性を示した。
これがNvidiaの成長を疑問視するきっかけとなり、投資家がNvidia株を売る動きが広がり、AIショック、ディープシークショックと呼ばれる現象が起きている。
トランプ大統領就任のタイミングでアメリカはAI戦略の再躍進を開始しようとした矢先、中国からのディープシーク登場により冷や水を浴びせられた形だ。
この事態を受け、米中経済戦争がさらに激化する可能性がある。
たとえば、中国への半導体輸出の完全禁止など、極端な措置が取られる可能性もある。
その影響は未知数だが、著名投資家はそこまで事態が進むとは考えていない。
ただし、相手がトランプ大統領の場合、何が起こるか予測するのは難しい。
個人的には、当面Nvidiaの一強体制は崩れないと考えているため、株価が下がったタイミングは買い時だと見ている。
ただし、投資は自己責任が原則。
個人的にはCPUの王者であるが勢いを失ったIntelが、ARCを活用したAI戦略で復権する可能性にも注目している。
どこかのタイミングでIntel株を買い始めるつもりだ。
弱ったところを判官びいきで投資をしてきたので失敗しようがその手口は変えられない(笑
ChatGPTの反論
DeepSeek台頭が必ずしもNvidiaの地位を脅かすとは限らない。まず、低コストでの学習技術が発展しても、それだけで市場の覇権を握れるわけではない。
Nvidiaはハードウェアのみならず、ソフトウェアエコシステムや長年の研究開発を通じて、圧倒的な信頼と市場シェアを獲得している。
また、大規模なモデルを必要とする用途や企業ニーズは依然として存在し、これがNvidiaの強みを支えている。
さらに、中国発の技術がどれだけ進化しても、地政学的な問題が技術の浸透を妨げる可能性がある。
米中間の経済的・政治的緊張が強まる中、中国製技術に対する信頼や規制が障壁となることも考えられる。
最終的に、AI業界の成長は多様な技術の共存によるものであり、DeepSeekの登場は市場の活性化につながるが、Nvidiaの優位性がすぐに崩れるとは考えにくい。