フジ・メディア・ホールディングスの営業利益が右肩下がりになっている。
フジ産経グループで足を引いているのがメディアの中心になるべき放送事業だ。
そう、フジテレビ。
なんと直近の営業利益は78%減だ。
月9を含めたドラマの視聴率はボロボロ、老害番組を一新しないからバラエティもボロボロ、正月特番ですら3%台を連発するというお粗末さ。
ゴールデンの平均視聴率がテレ東にすら負けてしまうという状態だ。
更に放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会から同番組に「放送倫理違反があった」と指摘された日に存命の三浦雄一郎さんに故を付けてしまうというずさんな運営。
学校の放送部以下になっている。
そこでフジテレビは50歳以上の社員に早期退職を募るようだ。
フジテレビ元アナウンサー・山中秀樹氏がtwitterで7000万円の上乗せがあると明かしている。
フジテレビ、この3月末を期限に50歳以上の社員に早期退職者募集を始めたらしい。一説では50歳なら最高7000万円の退職金上乗せとか。結構出るだろうなあ。#フジテレビ
7000万円!
いいなぁ。
もらいすぎだろう!
なんて考えるフジテレビの視聴者の方もいるかもしれない。
この加算金って本当に妥当な金額なのだろうか?
フジテレビの平均年収は約1500万円といわれている。
平均年齢は44歳なので50歳の年収はもう少し高くなる。
役職によって待遇も変わるので推測から1700~2200万円に年収が分布すると仮定しよう。
アナウンサーの山中さんの情報なのでおそらくアナウンサーなど給与の高い人を想定しているはず。
だから仮定した天井の年収2200万円あたりの人が対象になる。
加算金7000万円をこの年収で割ると42カ月分となる。
おお、42カ月。
すごい。
ただこれまでこれだけの加算金がなかったかといえば、某大手企業が傾きかけた時に36カ月、48カ月の割増金を出している事例もあるので過去最高待遇というわけでもない。
(直接48カ月もらった元社員から聞いているので間違いないが社名は明かせない)
ただこれらの加算金は2000年前半の話であり最近は大手企業でも最大24カ月というのが一般的なのでやはりその倍近い額は大きい。
製造業、サービス業、保険会社など多くの企業で退職加算金のリストラがされてきたがテレビ局では初でありおそらくリストラのコンサルタントを導入していないため、管理職に負担をかけるのは大変なのでかなりの厚遇で辞めてもらおうと考えているのではないだろうか。
まあここまでの収入があると一時金で退職金を受け取ると税金もかなり高い。
50歳の途中退職の一時金が2000万円として7000万円加算すると9000万円になり、なんと約2700万円が分離課税で徴収されてしまうわけだ。
もちろん企業年金と一時金に分離することになると思うがそれでも一般の人の企業年金より高いため結構な額を持っていかれる。
それもこれも年収が高いことに起因する。
グループの足引っ張る社員になんて待遇で辞めさせるんだ!とお怒りの株主もいるかもしれない。
株主であればもちろん株主総会で文句をいえる。
他の人は羨ましかろうが腹が立とうがなんら関係ない。
もしどうしても文句が言いたければフジ・メディア・ホールディングスの株を買って(*)6月頃に開催される株主総会で文句を言えばいい。
加算金をもらって辞める社員にとって救いはフジテレビがこれだけ悲惨でもなぜか株価にそれほど影響が出ていないことだ。
言い換えればフジテレビがもっと頑張ればフジ・メディア・ホールディングスの株価はさらに騰がるということだが。。
(*)フジ・メディア・ホールディングス(4676)の2018年の権利付最終売買日は03/27なのでこの日および翌日の権利落ち日に株を保有していないと総会出席の権利は得られない。