3年に一度更新される健康寿命が発表された。
男性72.14歳、女性74.79歳
前回の13年の調査と比べ男性は0・95歳、女性は0・58歳延び、男女とも過去最長を更新した。
同時に県別の健康寿命ランキングのベスト5とワースト5も発表されている。
出典毎日新聞
愛知県が女性1位、男性3位らしいが同県に住んでいるので素直に喜んだ。
しかし理由はよく分からない。
記事では平均健康寿命が伸びた理由を食塩摂取量や喫煙率の低下としている。
しかしおかしな話で男性1位、女性3位の山梨の料理は比較的塩っ辛い味付けの県だ。
愛知県もどちらかといえば塩っ辛い。
外食をしても塩っ辛くて腹が立つことが多い。
他の上位も女性5位の島根を除き中部、北陸、関東に分布してどちらかといえば味付けは濃い地域だ。
逆にワースト側は男性5位の秋田、女性4位の北海道を除き全て西日本に分布している。
塩が健康寿命に影響しているのであれば京都や関西が上位に来てもいい。
(あさちゃんでは山梨は無尽が健康寿命に影響があると報じていた。)
中部、北陸が上位になる地域性と健康寿命の関係を厚労省は研究すべきではないかと考えてしまう。
ただ今回着目したのは健康寿命ではない。
健康寿命から亡くなるまでの間の不健康な平均期間であるいわゆる不健康寿命も同時に発表されている。
男性8・84年(前回9・02年)、女性12・35年(同12・40年)
だった。
健康寿命が延びているため不健康寿命は前回調査よりも短くなっている。
とても良いことだ。
それでも男性で約9年間、女性だと12年間もあるのだ。
健康寿命は「心身ともに自立し、健康的に生活できる期間」と定義されているため不健康な期間は「何らかの補助や介護が必要になる期間」だ。
人それぞれ不健康度合いもあるが想定されるのは痴呆症、疾病もしくは筋力の低下や骨の異常などによる寝たきりや移動に車椅子などが必要な状態となる。
そう、男性の場合は平均して8年間も誰かの介護を受けて生き続けなければならないのだ。
女性になると12年間だ。
超高齢時代を迎えた現在、特養も養護老人ホームも不足しているのに20年後、30年後もっとやばいのではないか?
「保育園落ちた、日本死ね」というニュースもあったが「老人ホーム落ちた、オレは死ぬ」というフレーズが溢れそうだ。
しかし人口推移を調べてみると意外なことが分かる。
出典内閣府
2030年のピークを境に75歳以上の人口分布はほぼ横ばいになる。
だから50代の自分が老人ホームに入る可能性のある2040年以降であれば数も2030年代に不足が顕著化して建設していれば困らないとも考えられる。
東京オリンピックが終われば不動産高騰も終わり人口減少で冷え込んでいくので建設コストも安くなるはずだ。
2020年から2030年の75歳以上の増加が著しいのでいわゆる「しらけ世代」が老人ホームに入るのが狭き門になりそうだ。
出典日経新聞
すなわち現在60代の人が少ない老人ホームを求めて争奪戦になるのが目に見えている。
だから見つかったら早め早めに入居した方がいいのかもしれない。
どちらにしろ人口は減少していくのでいくら老人ホームが増えようが介護する人が不足していくのは確実だ。
ロボットが人に変わって介護をしてくれるなどという幻想を抱いている人もいるかもしれないがたかが10年や20年でSFに出てくるアンドロイドのようなものが完成するとは思えない。
例えばこの10年で画期的に進化したものといえばスマホくらいではないだろうか。
10年前には電気自動車がバンバン走っているイメージをしていた人も多いと思うが未だにほとんどの車がガソリンか軽油だ。
ハイブリッド車だって誕生して既に20年も経っている。
自動運転も実験を開始してからいったい何年経っているのか。
スマートスピーカーだって決められた命令しか聞かないようにAI技術も商品化されているものに大したものはない。
そんな中あと20年で介護ロボットが普及するとは考えにくい。
介護支援ロボットを配布したが動作が遅く使っていると2倍の介護者が必要になるため使われていないという介護施設のニュースを最近見た。
それでも改良しながら20年後には介護支援ロボットはある程度実用化になるのかもしれない。
しかしそれも所詮人がいなければ意味がない。
だから国はそろそろ移住鎖国のような政策から転換して台湾、タイ、フィリピンなどの友好国から積極的に若者を入植していかないと本当に人口低下で国として機能しなくなってしまう。
もちろん誰でも彼でもいいわけではなく日本にとって有益な人を過去の経歴や試験で選別する事も必要だ。
その程度のことならAIでも可能なはずだ。